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『語彙力を鍛える 質と量を高めるトレーニング』 [☆☆]

・人間の思考を規定するのは言語力であり、言語力の基礎になる部分は語彙力に支えられています。

・言葉の数をある程度知っていることは、語彙力の必要条件ではありますが、十分条件ではないということです。

・内容語は、名詞・動詞・形容詞など、実質的な意味を持つ語であり、日本語の場合、漢字や片仮名で表されることが多い語です。

・機能語は、助詞、助動詞、感動詞、接続詞など、文法的な機能を持つ語であり、平仮名で表されることが多い語になります。

・内容語を扱う能力は語彙力と呼ばれ、機能語を扱う能力は文法力と呼ばれます。

・難しい語を易しい類義語に置き換えて理解できるようになると、読解力は確実に向上します。

・和語の長所は、耳から聞いて、すぐに意味がわかることです。

・人前で話すときの原稿を作る場合は、漢語を和語に置きかえるようにすると、聞き手に親切です。

・和語の短所には、日常的で身近な内容を示すのが得意なぶん、抽象的な内容を表すのに向かないという点があります。

・漢語の長所は、目で見て、すぐに意味がわかることです。「アウトソーシング」では意味がパッとはわかりませんが、「外部委託」となっていると、すぐに意味がわかります。

・「わかりやすい文章」の弱点をご存知でしょうか。表現が定型化されていてつまらなくなることです。わかりやすい文章は、わかりやすさを優先するがゆえに、手垢のついた表現で構成されがちです。

・音位転換(メタセシス)と呼ばれる現象があります。「したつづみ(舌鼓)」が「したづつみ」、「あとずさり(後退り)」が「あとさずり」、「ふんいき(雰囲気)」が「ふいんき」になってしまうような例です。ワープロソフトに間違いを指摘されて、初めて気付くこともしばしばです。

・がんばれっていう言葉がある。あれは、言われたほうはかえって困ると思うんだ。だけど、本当は言うほうもそれはわかっているんだ。もっとぴったりした日本語があればいいと思いながら、それが見つからないから、しかたなくそういうんだろうな……。



語彙力を鍛える 量と質を高めるトレーニング (光文社新書)

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