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『ビジネスで使える経済予測入門』 [☆☆]

・経済の動きは10年前、20年前よりも格段に速くなっているので、従来のように20~25年といった長期間で投資を回収するのではなく、なるべく早く投資を回収していくことが重要になっています。

・無防備にも競業企業との市場シェア争いに突っ走ってしまったのです。

・みんなと同じ現状認識を持っていれば、不安がなくなり安心することができます。それは裏を返せば、自分ひとりが周囲と違う見解や判断を示すことは精神的な負担を感じるという、人間の弱さでもあります。

・ドル円相場も、結局のところ、長期的には購買力平価のトレンドに回帰する。

・インフレが進む国の通貨価値は下がり、逆にデフレが進む国の通貨価値は上がるという購買力平価の考え方は、とても説得力があるといえるでしょう。

・経済学が大きな欠陥を抱えていることが露呈しています。経済学では「人は合理的な選択ができる」ということを大前提にしています。ところが、この大前提を証明できた人は、これまで誰一人としていません。

・経済学では、人は自分にとって最適なものを瞬間的に選べるという大前提を依然として掲げています。「時間の概念」をまったく無視しているという最大の欠陥は、もはや修正のしようがないようです。

・経済学は時代に取り残されたまま、未だに「数百年前の物差し」で経済の現場を見ているのです。

・プロテスタントはカトリックとは異なり、人間を徹底的に無力化するという宗教です。「人間は神の前では無力だ」「神に導かれるまま、人間は生きていくしかない」というのが、プロテスタントの基本的な考え方なのです。

・経済学などの社会科学や人文科学の分野では、たとえ「○○の法則」「○○の理論」という言い方をしていても、100パーセント正しいという法則や答えがひとつもないのです。いろいろな主張や見解があり、どれが正しいのかわからないという堂々巡りの議論がなされています。

・デフレの事例は73例あったにもかかわらず、「デフレ」と「不況」を同時に経験したのはわずか8例しかなかったということです。むしろ「デフレ」と「好況」を同時に経験した事例が65例もあり、デフレの事例全体の89%では好況であったのです。

・インフレの事例は522例と圧倒的に多く、そのうち501例が好況であり、21例が不況でした。インフレの事例の96%が好況にあったのです。

・「デフレの結果、不況になる」という経済学の常識は、単なる思い込みにすぎない。

・アベノミクスの理論の根底には、物価は上昇するのが好ましく、下落するのは好ましくないという、これまで宗教のように信じられてきた経済学の常識があります。

・いつも買っている食材や日用品などが、円安によって値上がりしたとします。値上がりの理由が、消費税の増税のせいなら好ましくないが、円安のせいなら好ましいというのは、本当に正しい考え方でしょうか。

・あまり難しくないことばかりを考えていては、いつまで経っても本質を見極める力は身につきません。頭の中で深く考えるという訓練ができないからです。

・「古典」とは、学問の分野において歴史的な価値を持っているのに加えて、後世の人々の教養に役立つと考えられていることを指しています。



ビジネスで使える 経済予測入門――小さな変化で大きな流れを見極める

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  • 作者: 中原 圭介
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2016/09/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



経済予測入門

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