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『おしゃべりなデザイン』 [☆☆]

・回答を一字一句間違えずに表現することがインタビュー記事だとは思っていない。それじゃ議事録だ。

・一生使えそうな顔をしていながら実際はちょっとしかもたないものが増えた気がして、デザイナーの役目とは何かについて大いに考えてしまうんです。

・デザイナーズマンションとかが流行ったりしても、じゃあ誰がデザインしてるのかわからなかったりするでしょう。

・頭だけで考えるとかなり先まで行けちゃうでしょう。でも肉体を使ってみると、頭だけで構築したもののリアリティのなさがよくわかる。

・誰かが最終的に責任をもたなくちゃいけない。その責任をもてない人が日本の企業には多いから、この国から心をつかまれるようなモノが出にくいという現状はあります。

・ムダに尖っていますよね、帰国子女。

・いろんな点を打って、それを線でつないで、やがて面に広がっていけばいい。

・ハングリー、ではなかったです。たぶん、ナチュラルハイだったと思います。

・デザイナーは医者で、デザインは薬だと思うんですね。何でもいいから薬をくれ、と言われても処方ができない。デザインばかり与えていたら必ず副作用が出る。

・捨てて困ったものはないんです。前に持っていた資料が今度の仕事に必要だとしても、それはその時点でまた集めればいいし、収集してゆく中で新たな発見もある。

・普通な人々の生活を底上げしたい、というのが私の願いです。コンビニで買えるものがいいデザインであってほしい。

・彼らには先生がいなかった。というか、先生を必要としなかった。

・洋服の商売って、オシャレというコンプレックスで成り立っていたんです。日本って、海外の人が驚くくらい服を買う人種なんだ。オーバープロダクツにオーバーストア。それもよく考えてみると、コンプレックスの裏返しなんだろうなあ。

・キーワードは衝動買い。見た瞬間に足を止めさせ、買わずにはいられないものを作る。

・肝心なのは、その1千万円なり2千万円で高級車を買ったとして、「昔乗ってました」じゃ意味がないってことなんですよね。そんな過去をいくら話したって無益な会話でしかない。

・残骸なんですよ、僕らにとっての万博って。

・これからの時代、ハイテクとハイセンスが両立しないことにはものが売れず、経済が成り立たなくなってゆく。

・いつしか家に人を招かなくなった。人に見てもらわない場所でいいものを持っていても発展性がない。会話が生まれないから、評価もない。ただのコレクションになってしまう。

・近年のマンションは40坪、50坪が当たり前になってきている。平米に直すと130から160ですよ。それが世界のスタンダード。

・ヨーロッパやアメリカではひとりで何でもできない。分担がはっきりしている。けれど日本では、プレゼン次第で何でもできる。

・テレビがどんどん薄くなっていて、そのテクノロジーの進化はいかにも日本的ですごいけど、テレビが薄くなっただけでは人の生活は変わりません。

・ケータイは、いずれカードみたいに薄くなるとかいわれているけど、操作性うんぬんではなく、そこまで存在感の希薄なものには誰も興味をもたなくなるでしょう。

・人間もまた商品だから、イノベーションしないと劣化する。ぼうっとしてちゃダメですね。



おしゃべりなデザイン―ニッポンのクリエイター12人のインタビュー集

おしゃべりなデザイン―ニッポンのクリエイター12人のインタビュー集

  • 作者: 田村 十七男
  • 出版社/メーカー: 〓出版社
  • 発売日: 2008/03/01
  • メディア: 単行本



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