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『謎のクィン氏』 [☆☆]

・物事は解決して初めて、済んだと言えるんだよ。

・たんなる殺人事件の裁判には、彼は興味がなかった。好みのやかましい彼にとっては、ありきたりな犯罪のつまらぬ詳細などどうでもよかった。

・あの男は少し無分別なのよ。わたしもそうだけど。だからこそ、分別のない人間がどうふるまうかが分かるのの。わたしたちはついかっとなってしまうの。それで間違ったことをしてしまい、後で後悔するんだわ。

・為替相場のせいだ。以前ならこんなところに来られなかったような連中が闊歩している。

・どうせなにを言っても聞きやしないだろう。みんな痛い目にあって経験を積むんだ。

・戦争のおかげで、彼は立ち直ることができたんです。軍隊の規律の中で、彼は自分を取り戻していきました。そして戦争が終わったとき、彼はふたたびまともな人間に戻っていました。

・おおいに遊び、友だちが多く、楽しい経験が豊富で、女性にもてた。こうした生活では、いかなる思考も育たず、かわりに感覚の喜びだけが大きくなる。はっきり言えば、動物の生活だった。

・あなたはそれほど思いやり深い人ではない。赤の他人に少しばかり迷惑をかけるのを、ためらうような人ではないでしょう。

・自分を卑下すると同時に、まわりからもそう見られるに違いないと恐れている若者。

・問題は、人がただ見るだけでは満足できないというところにあるのです――人は、見たものに間違った解釈をつけ加えてしまう。

・影は何か別の物の反映だ。では本物のアリックスはどこにいるのだ。答えは心の内ですぐに出た。過去だ。われわれとは十四年の歳月で隔てられたところにいるのだ。

・今よりもう少し、他人にどう思われるかを気にしないように心がければ、あなたはもっと賢くて幸せな人間になれると、私は思いますよ。

・他人のことなど完全には理解できないものなんだよ。それが人生の面白さであり、魅力なんだが。

・美しく見えるものはいくらでもある。手が届かないうちはね。世界一醜いものでも世界一美しく見える。

・下々の者は、食事をとれないと、すぐに文句を言いだすから。

・一生に一度でしょうね、人はこんな場所に――これ以上はもう先に進めない場所に来るのは。普通なら選択の余地がある。



謎のクィン氏 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

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  • 作者: アガサ・クリスティー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2004/11/18
  • メディア: 文庫



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  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2004/11/18
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