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『「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ』 [☆☆]

・英語を完全に聴けるようになれば、自動的に話せるようになる。つまり、英語の勉強は、「聴く」ことに集中すればよいのであって、「話す練習」する必要はまったくない。

・1つのキーワードが、新しい世界を切り開くためのきっかけになることもある。毎日最低1つは、新しい言葉を調べること。これを習慣にしよう。

・シュリーマンが伝説を信じてトロイアの発掘を行ったのも、彼が素人学者だったからだろう。専門の考古学者であれば、「トロイアはおとぎ話」と考えているから、発掘になど出かけないに違いない。

・大学に行かなかった人が陥る最大の問題は、「大学では何か素晴らしい教育を行なっており、それによって専門家が育成されている。だから、大学教育を受けなかった私は、専門家としては活動できない」と思い込んでしまうことだ。

・社外の人々との集まりは重要だが、ただ集まってもだめだ。同じ問題意識を持っていることが重要である。

・貧しい社会では、本人が「勉強したい」と考えていても、それが必ずしも親に支持されるとはかぎらない。高度成長期以前の日本では、多くの子供たちが、親に隠れて勉強した(仕事の手伝いを逃げて)。ところが、日本人が豊かになってから、「勉強をしたい」という意欲が失われた。

・日本の学校教育では、問題を探す訓練をしない。与えられた問題を解くことだけだ。これこそが受験勉強の最大の弊害なのである。

・頭のよい子、勉強のできる子は、幹を押さえるのが上手な子である。勉強の苦手な子は、枝葉の中で、何が要点か分からず、膨大な情報の中で途方にくれている。

・多くの教授が、「この点はcrucial(「大変重要な」という意味)だ」と連発していた。学習で重要なのは、crucialなこととtribial(些細)なことを、はっきり区別することなのである。

・「ビジネス英語」という類の本をよく見かけるが、ここにあるのは、「ビジネスに関連のあるシチュエーションで話されている英語」という程度のものであって、実際のビジネスで使えるレベルのものとはほど遠い。

・孤立した単語を1つずつ覚えようとしても覚えるのは難しい。だが、ある程度の長さの文章であれば、何度も繰り返し読めば、覚えることができる。

・私は、resilient(柔軟性がある)という言葉をどうしても覚えられなかったことがある。しかし、ある物語の中に“Children are resilient”(子供は柔軟性がある)という文が出てきて以来、決して忘れることがなくなった。

・人間の記憶は、関連のない単語を孤立して覚えられるようにはできていない。意味がある一定の長さの文章を覚えるように、できているのだ。

・外国語の勉強で陥りやすい誤りは、「日本語に翻訳して理解しようとする」ことである。そうではなく、外国語のまま理解しなければならない。そうしないと、英語を実用的な目的に使うことができない。

・新しい情報に接したとき、それにどのような価値を認めるかは、それまで持っていた知識による。新しい情報に接しても、知識が少なければ、何も感じない。しかし、知識が多い人は、新しい情報から刺激を受けて、大きく発展する。

・レコメンデーションやパーソナルアシスタントは、ビッグデータからもたらされるものであり、普通の、ありきたりの考えを基にしている。



「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ (角川新書)

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  • 作者: 野口 悠紀雄
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/06/09
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