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『モーターサイクルの設計と技術』 [☆☆]

・モーターサイクルはトレール値に対して非常に敏感なので、タイヤのサイドウォールの高さが変わっただけでも、あなたはハンドリングの違いに気づくだろう。明らかに、ホイールの直径はバイクの快適さの程度に大きな効果を持っている。

・予測しなかった突然の障害に反応しなければならないスピードは車両のスピードとともに速くなるが、残念なことに、あなたの反応速度は変わらないことを忘れてはならない。

・操縦性は、より安全なバイクを作るための積極的な手段と見られているのだ。

・マスを小さくして。リムなどすべての回転パーツの慣性を減らすことの重要性が、加速時と減速時の両方でライディングの安心感とパフォーマンスを向上する。

・タイヤのころがり抵抗の力は、車体が持つ力の2%以下だと推定される。200kgの重量の車両を手で押すためには、4kg 以下の軽い力が必要なだけである。

・高い重心と短いホイールベースを持つモーターサイクルは、より神経質になるだろう。この場合の「神経質」とは、わずかな加減速に反応して強いリバウンド反作用を起こす対象となる車両を意味する。

・5速の自動車では、最後のギヤはエンジンを「休める」ために供されるが、モーターサイクル6速ギヤは、互いに非常に接近して配分されていて、すべて加速目的のためにある。

・サスペンションをスイングアームから取り外したら、後輪をエンジンスプロケットの軸、スイングアーム、ホイールが一直線になるまで上げる。この状態はエンジンとファイナル・ドライブスプロケットの間を最大の距離にする。この時点で、チェーンの遊びが最小限になるようにスイングアームの長さをチェーン引きで調節する。

・スーパースポーツバイクのワイドタイヤ、特にトレッドが摩耗し空気圧が低い場合は、速度が低くても小雨が降った後などは危険である。

・空気圧を上げるとドリフトは減る。一般的には空気圧を下げるとタイヤのグリップが良くなるので不思議に感じるかもしれないが。

・前輪の空気圧をスペック下限に、後輪を上限に調整してみよう。この場合はアンダーステアの傾向を感じるだろう。反対に、前輪を上限に、後輪を下限に調整するとオーバーステアの傾向を感じるはずだ。

・近年のモーターサイクルではタイヤとサスペンションの開発が進み、振動症状の発生もマイナーなものになり、もはや危険な不安定の原因から好奇心の対象でしかなくなってきている。

・高いパフォーマンスは、相互に影響する多くの要因を正しくバランスさせ、良いカクテルを作るように混ぜ合わせてはじめて得られる。

・涙のしずくの形が最高のCx値を持っている。これは偶然ではない。従って、落ちる水滴の形が最良のデザインということになる。モーターサイクルにとっても涙のしずくの形が、横から見ても上から見ても明らかに最小のシルエットである。

・モーターサイクルは常に揚力を受けている。バイクの側面投影は、上側により曲面を持った翼の形をしている。

・自動車のエンジンは、200000kmから250000kmの寿命と最小のメンテナンスをも区報に開発されている。自動車の基本的な設計思想は高性能ではなく、長期経費と品質の改善である。

・先進国では、スクーターを除き、モーターサイクルは単に車の代わりに流通をつかさどる手段と考えられている訳ではない。モーターサイクルは高性能で乗って楽しいものでなければならない。



モーターサイクルの設計と技術

モーターサイクルの設計と技術

  • 作者: ガエターノ・コッコ
  • 出版社/メーカー: スタジオタッククリエイティブ
  • 発売日: 2010/02
  • メディア: 大型本



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