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『英語は「そこそこ」できればいい』 [☆☆]

・日本人は英語の知識はたくさんありますが、それを使いこなせていない。学生時代に知識を詰め込みはしたけれど、その能力を実際に使う、アウトプットする練習をしていないのです。インプットの量とアウトプットの量にあまりにも開きがある。

・野球の千本ノックのように、繰り返し繰り返し暗誦して、型を身につけなくてはいけない。

・アウトプットを中心とした勉強法を集中してやっていくと、実はインプットを刺激する。アウトプット練習を通じて、実際に自分が使いたい表現がはっきりするので、本当に必要なものをインプットできるのです。

・雑談するにはひと言で終わらせるのではなく、頑張って、せめて二言三言話さなくてはなりません。といっても、もともと寡黙な人、言葉が足りない人は何を付け加えていいのかわからないようですね。

・とにかくbecauseを使いましょう。好きなことについて語るときに、その理由を必ずbecauseで説明するのです。この部分を多くの日本人はきちんと語ろうとしないから、日本語でも英語でもやたらとぶっきらぼうな会話になってしまうんですね。

・あらゆる現代文を指導した結果、あらゆるものは好き嫌いについて書かれていることに気づきました。難しそうな小林秀雄の評論でも、結局は何が好きで何が嫌いかだけなんです。

・シンプルな型でも、習得するにはものすごく練習が必要です。武道やスポーツをやっている方ならおわかりいただけるでしょうが、練習で1万回くらい使った技なら試合で使えるけれど、5千回以下だと怖くて使えないという感覚です。

・英語を「読む」のは得意とされる私たち日本人も、実際にはペーパーバック(洋書)を1冊読み通したことのある人は非常に少ないのが現状です。

・実は、日本人は英語を読んでいる量が非常に少ない。私たちは英語教育の中で「多読」の経験をしなさすぎだと言わざるを得ません。

・日本語のできる外国人で日本語の本をすらすら読める人の話を聞くと、やさしい内容の本を多読しているケースが多い。やさしいといっても、子供向けの本というわけではなく、たとえば司馬遼太郎などの歴史小説を読んでいる人が目立ちます。

・私はペーパーバックを持ち歩く生活を提案します。いつも鞄の中にしのばせ、暇があったら読む。そんなお洒落なライフスタイルを明日から実行してください。

・何度も繰り返しドラマを見ていくと、最終的には英語音声だけで見ても意味がわかるようになります。わかるに決まっているんですね。ストーリーも理解しているし、英語の台詞も何度も聞き、英語字幕も見ているんですから。

・別に英語の発音が個性的なのは日本人に限ったことではありません。英語を母語としない人たちの英語の発音は、ほとんどの場合、独特なクセや特徴を持っています。

・国際化が進んだいまは「クセのある発音の英語でオッケー」というのが世界の常識。

・なお、3回程度聞き返されるのはまったくもって普通のことなので、この点については実戦を積み「聞き返されることへの免疫」をつけましょう。

・外国人が日本人の英語の聞き取りに難儀する一番のポイントはイントネーションがないことです。日本人の英語はあまりに平板なんですね。これが日本人の英語の発音の最大の弱点であり、通じにくい理由のひとつになっています。

・いまの日本語は抑揚をつけないほうがナチュラルに聞えます。外国人で日本語がうまいと私たちが感じるのは、抑揚を抑えて日本語を話せる人です。逆に抑揚をつけて話す外国人は、日本語をよく知っている人でも「ガイジンっぽい」感じになる。

・美輪さんによれば、同じリズム、同じテンポでは美しさは生まれない。緩急があって、音が波打つなかで美が生まれるのだそうです。

・読むのは日本の人気漫画の英語版です。世界的に日本の漫画の素晴らしさが認められるなか、海外の出版社からは日本の漫画の翻訳版が数多く出版されています。

・英語が流暢な私の友人は「発音できない音は聞き取れない」と言っていましたが、その前にまず、「知らない単語は聞き取れない」のです。推測すると言っても、ものには限界がありますからね。

・単語力が増えれば、聞き取れるところも増えていきます。結局のところ、英語力の根幹にあるのは語彙力、単語力なのです。

・野球選手が千本ノックを受けるように、英語学習者が単語を覚えるのは王道であり、単語学習は英語学習における千本ノックのようなものと考えてください。

・英語や欧米の言語のコミュニケーションは「あなたの話にはどんな意味があるのか、何を言いたいのか」と追求してくるのが特徴です。

・日本人は、人の言葉に深い意味を求めないという点で、ずっとやさしい民族だと思います。相手の言っていることに意味がなくても受け入れる。日本人はメッセージがない話に対して寛容なんですよ。

・意味がなければ外国人は評価しません。彼らにはとにかく発言に内容を、意味を求めます。彼らを前にしたときに感じるプレッシャーというのは、だから英語だけではない。「あなたの言っていることの意味は何ですか」「メッセージは何ですか」「意志は何ですか」と聞かれるからイヤなのです。

・「そこそこイングリッシュ」の私としては、基本的にbe動詞だけでコメントを作っています。「A is B.」あるいは「A is not B.」。とにかくこの2つの文型のどちらかに、落とし込んでいく。文型はシンプルにして、そのかわりbe動詞の前後にくる言葉で気を利かすのです。

・その場でアドリブで洒落たコメントを言うなんてことは、百年早いと諦めてください。その代わりイザというときに備えて、日頃からネタ作りをしておく。そして、もし、英語でコメントを言うチャンスがあったら、まるでいま思いついたかのように、以前から準備していたとっておきのコメントをさりげなく言いましょう。

・日本人の日記は、とかく自分の気持ちや感想がうねうねと書かれたものが目立ちます。

・人を感動させるいい小説は、心理描写はせずに、出来事だけを語ることで、登場人物たちの心理を表現すると言われています。





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