『50歳からの定年準備』

・計画性を武器にするというのは、まず1日の時間割をきちんと作り、そのとおりに実行することだった。朝6時起床、夜11時就寝というルールを自らに課し、そのあいだの1日の行動予定を30分刻みで綿密に作り上げる。

・トカゲは不利になると尻尾切りをして自己保存をはかる。会社も生き物だから、同じ本質を持っている。

・Y世代を厳しく批判するだけの人を見ると、私は、その人は家庭ではどういう背中を子供たちに見せているのかな、と聞いてみたくなる。

・老人たちが朝、開館前から並びだし、入館するとまっすぐに新聞ラックに突進、とくに日本経済新聞を読みたがるのだそうだ。

・年金もありますよねえ、とすこしは嫌味をこめて言うと、もちろんあるよ。でもそれは生活費と、あと残った分は旅行の資金とか、孫に何か買ってやるために蓄えておかねば、という始末。これでは世間様からは愛すべき老人と見られないだろうなあ。

・老人特有の非能率のくどい言い方、他人の意見に素直に耳を傾けず、自説に頑固にこだわる態度。そのくせ行動は鈍いのに口うるさい。妙に先任者優位にこだわる。ひらたく言えば、牢名主的な権威の固持。

・金融商品が続々と登場しているが、これらは相当に高度化された仕組みの商品であり、その中に潜在しているファイナンシャル・リスクを理解できるほど賢くない人間は近づかないほうがよい。

・21世紀は、賢い者が賢くない者からむしり取る恐ろしい、容赦ない時代だ、と大げさに警告することにしている。

五〇歳からの定年準備 (角川oneテーマ21)

• 作者: 河村 幹夫
• 出版社/メーカー: 角川書店
• 発売日: 2005/06
• メディア: 新書

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