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『終物語(下)』 [☆☆]

・友達は作らない。人間強度が下がるから。

・もう二度と会えないと思って別れた知人友人、つまり心の中の区分としては旧知旧友になっていた奴が、突然目の前に現れても、やっぱりリアクションには困るよね。

・現代社会においては地獄や天国という響きには、オカルトよりもむしろファンタジックな響きがあることは否定しづらい。

・謙遜も行き過ぎると嫌味ですからね。それこそ「百億円稼げない。死にたい」って言っているみたいなものですよ。

・大抵の人は、正しいことをするよりも、間違いを正すことのほうに躍起になるだろう?

・それこそ間違いを正すように正確に言うならば、この場合の漢字は「正す」じゃなくて「糺す」なのかもしれない。

・「間違いを正す」という行為は、人を「正しいことをしている」気分にさせてくれるということだ──だから区別が難しく、あやふやになってくる。本人だけではない、周囲にも。

・成功するよりも失敗しないほうが、出世街道を歩みやすいというか、ステップアップに繋がるというような、日本的思想ですね。まあ、わたしはその考えかた自体を否定する者ではありませんが、ただ、そのやりかただと、本当に欲しいものは手に入りませんよね。

・生きるのが大好きな人だったじゃないですか。

・罪滅ぼしだと思ってお勤めを果たしますよ──罪を滅ぼしてみせますよ。

・土台、自己愛を放棄しなければ。自分以外の誰かを愛することなんてできやしない。

・どんな名棋士であろうとも、どんな初心者を相手にしようとも、駒を一枚も取られることなく勝つことはできない。

・鳥瞰的に、全体を見渡す考えかたのほうを大抵の人は支持するかもしれないけど、でも、そういう考えかたが必要なのと同じくらい、人には短期的な視点というのも必要だと思うわ──今日のご飯を食べずに、来年の正月の迎えかたを考えても、それは妄想と言うべきでしょう。

・ごちゃごちゃ言ってんじゃねえよ。お前人のやることにうるさく文句だけつけてりゃそれで格好いいと思いやがって、代案がないんだったら黙ってろ。できることはできる奴の足を引っ張るだけか。

・薬になれなきゃ毒になれ。でなきゃあんたはただの水だ。

・偽物のほうが本物であろうという意志がある分、本物よりも本物らしい。

・自分の才能を信じられないと一流にはなれないよ。努力できなくなったときに、支えとなる軸がなくなるから。

・頑張るだけの人は、頑張れなくなったときに挫折する。

・人の将来を決定づけるのは、「何ができるか」ではなく、「何ができないか」によるという理屈でもある──できることが多過ぎると、集中力が散ってしまうからね。





終物語 (下) (講談社BOX)

終物語 (下) (講談社BOX)

  • 作者: 西尾 維新
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/04/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



タグ:西尾維新
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