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『ヤクザ流「戦わずして勝つ」心理戦術』 [☆☆]

・ナメられ、イジられ、バカにされるような気弱な人間に、ビッグなチャンスが与えられることはない。私たちは仕事のスキル以前に、人間としての軽重が問われているのだ。

・「どう見られているか」という受け身ではなく、「どう見せるか」という積極的な演出によって、「なりたい自分」になることができる。

・「戦わずして勝つ」とは「自分を強く見せること」──この一語に尽きる。そして、この心理戦術は人間関係のすべてにおいて威力を発揮する。

・ぜひ実行していただきたいのが「語先後礼(ごせんごれい)」。言葉(語)が先で、お辞儀(礼)が後という意味で、意外に思うかもしれないが、これが正式な挨拶の仕方なのだ。「凸凹社の××と申します」と、先に言葉を発してから、お辞儀をする。

・内心はどうであれ、喜怒哀楽を表情にそのまま現すのは、自分の「弱い心」を晒すのと同じで、(なんだ、そんな人間なのか)とナメられてしまうことになる。

・一目置かれたければ、「自分はどう見られているか」「どう見せたいか」ということを考え、それに向けた演出と努力が必要なのだ。

・大きな失敗をしたときこそ平然としてみせよ。人間の「強さ」は難局で推し量られる。

・自慢の羽を広げて評価させるのは孔雀だけで、男の自慢は安っぽく見られてしまうのである。

・ある若手ライターがスーツを新調し、「12万円もしたんです!」と孔雀の羽を目一杯に広げていたが、自慢すればするほど男を下げることに気がつかない。だから人間が安く見られ、ライターとしての芽も出ないのである。

・毎日同じことを繰り返すだけで「強い人間」になれる。同じことを毎日繰り返すというのは、なかなかできることではない。だから、やり切れば大きな自信になる。

・有能なヤクザは、忙しいと相手に想像させる。人間は、自分で想像したり、推測して得た結論は無条件に信じるものであることを、彼らは経験則で知っているからだ。

・十の説明が必要であれば、あえて八で止める。すると相手は当然、質問をしてくる。「聞かれたから答える」という立場をキープすることで、優位に立てるのだ。

・多くの人は得意になってしゃべりすぎる。十で足りる説明に補足し、十二にも十三にもして話してしまう。だから軽く見られる。問われもしないのに先回りして補足するのは、下の人間が上に対してするものであるからだ。

・苦笑される「懲役太郎」は、うまく「ヤクザ流」が使えないため、「戦わずして勝つ」のではなく、「戦って勝とう」とする、だからパクられるのである。

・ビシッと言い切る。返答がどうあれ、人間は意思を明確にする相手に対して評価を下すのだ。

・だから断るときは、「悪いけど……」と、頼まれたほうが気をつかい、なぜ力になれないかを説明することになる。

・頼まれる側が下手に出て、頼んだ側が強気になる。これは「理由」をつけて断ろうとするからで、そこを狙って「いくらでもいいから」と突っ込まれてしまうのだ。

・素行に問題のある少年が「俺は非行少年だ」と認識していても、それだけでは非行少年にはならず、周囲の人間が、「彼は非行少年だ」とラベリングして初めて非行少年になる。ひらたく言えば、自分がどんな人間であるかは、周囲が決めるということ。

・私たちは「他人の得は、自分の損」という社会構造の中で生きているため、自己防衛本能として、無意識に他人の言葉を疑ってかかる。

・説得もされず、風聞でもなく、自分がこの目で見た事実に対して、人間は無条件に信じる。

・これは一点豪華主義の鉄則だが、ひと目見て、(おッ!)とわかるブランドでなければならない。

・時計自慢をするなら、パテックフィリップなど最高だが、これは敬遠される。そうとわかりにくいからだ。その点、「金ロレ」は誰が見てもわかる。

・「行動に移るが早いヤクザは、度胸があるように見える」ということであり、さらに言えば、「行動に移るのが早いように見えるヤクザは、度胸があるように見える」ということになる。

・鏡に向かって頭髪の薄さを気にしているのは中年のお父さんで、チンピラ風の若者は眉間にシワを寄せてみたり、いろんな表情を鏡に映してみている。チンピラ君が肩を揺すって闊歩する裏では、こんな努力もしているのだ。

・秘密や弱みは、自分以外、誰も知らないから価値があるんでね。「ここだけの話」で広まっちまったら、それは何の価値もない。

・言質を取れば、戦わずして勝てる。これが人間関係だ。

・「ヤクザ流」は、言質を取ることで「正義は我にあり」とばかり相手を追い込んでいく。

・「ゼニ出さんかい!」と脅かせば恐喝罪になるが、「お金、出します」というひと言を相手の口からポロリとでも引き出すことができれば、「こらッ、ゼニ出す言うたんはおのれやないか!」と、言質を「錦の御旗」にしてガンガン追い込んでいくのだ。

・空手や剣道の攻め技に、「先の先(せんのせん)」と「後の先(ごのせん)」がある。「先の先」は自分から仕掛ける攻撃、「後の先」は相手の攻撃に合わせる攻め方で、ボクシングにおけるカウンター攻撃だと思っていただければいいだろう。

・「断じて行えば、鬼神も之を避く」という言葉を持ち出すまでもなく、何事においても「最悪」の覚悟を以て臨めば、相手も周囲もビビり、戦わずして勝てるのだ。

・「おいしい話」にすぐ食いつくのは二流、三流。




ヤクザ流「戦わずして勝つ」心理戦術 (廣済堂新書)

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  • 作者: 向谷 匡史
  • 出版社/メーカー: 廣済堂出版
  • 発売日: 2014/12/25
  • メディア: 新書



ヤクザ流「戦わずして勝つ」心理戦術

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  • 出版社/メーカー: 廣済堂出版
  • 発売日: 2014/12/22
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