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『悲録伝』 [☆☆]

・「できること」より「できないこと」のほうが、圧倒的に多い──だからこそ「できること」に、一極集中できる。選択肢の少なさが、彼女のアドバンテージ。

・持つ者を持たざる者が打破する、なんてのは、勧善懲悪を通り越して、童話の世界観よねえ。

・科学知識も行き着けば、一部の人間にしか使えない、使い勝手の限られた「魔法」になってしまう──スマートフォンの仕組みをちゃんと理解している人間なんて、ほとんどいない。

・人間がいかに億劫がりで、裏切りや独走を、倫理的なハードル抜きでも、したがらないということを知っている。「あとが大変そうだな」という理由で、人は人を裏切らない。

・ゲームのやめどきっていうのはね、やめると思った、そのときなのよ。セーブもせず、バックアップも取らず、やめようと思ったときに電源を切る、それに限るわ。案外、ゲームに限った話じゃないけれどね。

・早過ぎる技術が、時代に適応しないように──遥か未来を行く考えかたは、過去においてはまるっきり普及しない。「この時代に、もうこんなことを考えている人がいたんだよ」という面白味は、どんな時代にも転がっているけれど、しかし、転がっているということは、拾ってもらえなかったということなのだ。

・被害者という下積み時代を経て、僕達は花形の加害者になる。

・すごい、と思っている人の弱さを知ると、世の中がつまらなく思える。

・知識と技術と設備は不足していても、それと同じくらい、倫理観や人権も不足していますからねえ。人体実験がやり放題の時代だからこそ、成功する手術もあります。




悲録伝 (講談社ノベルス)

悲録伝 (講談社ノベルス)

  • 作者: 西尾 維新
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/02/26
  • メディア: 新書



タグ:西尾維新
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