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『銃の科学』 [☆☆]

・民主主義国は国民が銃を持つことに比較的寛大です。銃規制が強いのはたいてい独裁国家です。

・日本は民衆が銃を持って民主主義を勝ち取った歴史がないから、国民が銃を持たないことが当たり前のようになっていますが、世界の常識はそうではないのです。

・米国以上に多くの家庭に銃があるカナダやスイスは米国のように犯罪が多くありません。米国で犯罪が多いのは、銃があるからではなく、米国社会の体質に問題があるからなのです。

・現在の日本では「武器等製造法」という法律で、口径20mm以上を砲に分類しています。

・小銃にフルオート機能があるのは、市街戦などで突然目の前に敵が現れ狙う間もないとき、近距離で弾を浴びせかけるためです。遠距離でフルオート射撃をしてもまるで命中しません。

・現代では小銃もダダダダ……とフルオート射撃が可能ですが、反動で銃が暴れるので、基本的に小銃は1発ずつ狙って撃つものです。ところがサブマシンガンはフルオート射撃が基本です。

・日清戦争・日露戦争のころは、戦車も飛行機もなく、大砲は馬が牽いていたので機動力が低く、陸戦の主役は歩兵の小銃でした。

・第一次世界大戦で接近戦が多くなると、自動銃の必要性が感じられるようになりました。

・口径が小さくても秒速900mを超える高速の弾は、命中すれば従来の7.62mm弾に負けない破壊力を示しました。

・爆燃というのは、木炭や薪の火が燃えるのと同様に、一端に点火してやるとそこから段々に燃え伝わってゆくもので、ただその速度が秒速200~300mであるというだけです。

・爆轟というのは、ただ燃えるのが速いというだけの現象ではありません。爆轟の反応は爆薬の塊の中を、秒速数千mの衝撃波が走り、この衝撃波によって爆薬の分子構造がゆさぶられ(火が燃え伝わってではなく)反応を起こすのです。

・自衛隊が使っている9mm自動拳銃SIG-P220を始め、世界各国の軍用拳銃にいたっては、いまやほとんどがダブルアクションです。

・銃身が長ければ命中精度がよい、ということはありません。銃身が長いと照星・照門の距離が長くとれるので「狙いの誤差」を検出しやすくなる、つまり狙いが正確になるだけです。

・火薬は成分自体に酸素を含んでいます。この酸素は銃身の中で燃焼し、水蒸気と二酸化炭素になるはずなのですが、実は少し酸素が足りず、高温の一酸化炭素として銃口から出てしまいます。この一酸化炭素が空気中の酸素と反応して燃えるため、銃口炎が生じるのです。



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