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『「今日よりいい明日はない」という生き方』 [☆☆]

・これからの日本は、もっと成長しようとするのではなく、この豊かさを楽しもうとすればいいのだと私は思っています。

・「不足」から「過剰」に転じたとき成熟社会が始まる。

・人々は「もっと豊かになりたい」と願っていました。こうした人々の「不足」感が資本主義を推進させるエンジンだったわけです。

・仮にGDPが減ったとしても、一人当たりの国民所得が維持できれば問題はないからです。

・移民によって貧民街が形成される。文化的な差異から先住民と移民との軋轢が生じ、社会の安全が損なわれる。そして、治安維持のためかえってコストが高くつく……。移民の多い国ではこのような現象が頻繁に起こっています。

・移民の受け入れと社会の安全はトレードオフだと思わざるを得ないのです。

・日本の農業生産額は、九兆円近くもあります。世界五位の農業大国だという見方もあるのです。

・日本の食料自給率が低いことを問題にされてきましたが、主に小麦やトウモロコシ、大豆などの輸入率の高さのせいであり、穀物以外の食品の多くは国産で賄われているのが実実です。

・中国の国内では自国の歴史的な文物が意外と少ないのです。というのは、かつて文化大革命があって、歴史ある建物や物を大量に破壊してしまったからです。

・国、都道府県、市町村という現在の三層構造では、都道府県の役割が中途半端になりやすいのです。役割が中途半端になるのは、県の規模が中途半端だからです。いっそ、県を廃止して、かつての藩に戻せば、行政の規模として適正になるのではないでしょうか。

・現在の都道府県は47ありますが、江戸の頃の藩は300ほどでしたから、平均すると1つの都道府県が6つほどの行政単位に分割されるイメージになります。

・花火の技術が高い理由は江戸時代にあり、各藩が鉄砲や大砲などに使う火薬の技術水準を高めるために花火を推奨したという歴史があるからです。

・温泉旅館が悪いわけではありませんが、温泉という魅力的な観光資源だけでなく、地方の魅力ある食も、美しい風景も、すべて囲い込んでしまうことで、地方の観光業の活力を奪ってしまう。

・フランスでは、有名レストランに宿泊できる「オーベルジュ」という形態があります。

・寿命を縮めてまで残業しても明日が良くなるわけではないですし、それよりは、健康を維持して豊かな人生を楽しむべきでしょう。

・民間企業の場合は同期が100人も200人もいるわけですから、やはり引っ張り上げてくれる人がいないと、上の役職につくのは難しくなると思うのです。

・日本の英語教育で最も問題なのは翻訳中心の教育方針です。

・英語でコミュニケーションするには、英語で話すことだけでなく、英語で考えることが必要です。つまり、英語を日本語に直してから考えていてはダメだということなのです。

・成熟社会では、お金で何でも買えるというわけにはいかない。なぜなら、お金で買えるような物で豊かさを感じる時代ではないからです。

・高齢になったら頭を鍛えた方がいいと思っています。自分でも、普段から本を読むことや、意識して情報の数字を覚えることを心がけている。

・暗記するというのは脳の訓練になります。

・しばらくすると忘れるのですが、しれでもいい。これは、知識を増やすことではなく、頭を鍛えるのが目的だからです。

・相手の立場を考えずに身勝手な論理を振り回すのは、世の中に確かな答えがあると思い込んでいるからです。

・確実な答えはないのだから、一方的に自分の立場を主張するのはただの身勝手であるわけです。

・ゲームは瞬間的な反応は鍛えられるかもしれませんが、熟慮をするということがない。瞬間的に反応できるのは、必ず答えがあるからで、ゲームに慣れてしまった子供たちの頭には、〇か×かをなるべく早く決めることしかなくなってしまいます。



「今日よりいい明日はない」という生き方: 低成長時代を豊かに楽しむ知恵

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  • 作者: 榊原 英資
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2017/08/04
  • メディア: 単行本



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