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『伝わる・揺さぶる!文章を書く』 [☆☆]

・意見とは、自分が考えてきた「問い」に対して、自分が出した「答」である。

・いい意見を出す人は、「問い」も深い。「問い」が浅薄だと、意見もそれなりになってしまう。

・私たちは、「問い」を意識しないまま、意見を言ったり、書いたりすることの方が圧倒的に多い。

・「答え」の方は、意識しなくても探しているものだ。常に意識しなければならないのは、問い。「問い」を発見することだ。

・文章でも、会話でも、意見のあるとことに必ず論点がある。会話が噛み合わないとは、「論点」を共有していないということだ。日本人は、論点を「話題」と勘違いしやすい。

・読み手は、まだあなたの意見を読んでいなくても、問いの立て方だけで、あなた独自の見方・センスを感じとるのだ。

・第三者として現代人を批判しているが、自分の足は、どこに立っているのだろうか? 自分も現代人の一員ではないだろうか。

・抗議すること自体が目標になってしまっていないだろうか? 最終的にはどういう状況にしたいのか、具体的なビジョンが描けているか?

・正論を押し付けても意味がないのだ。社会に向けて自分の意志を発信する時には、単なる批判に終わっていないか? スローガンの連呼に終わっていないか? 厳しく自分の文章をチェックしよう。

・一番必要なのは、具体的な「解決策」を打ち出すことだ。みんなそれがわからないから苦労し、問題が解決しないのだから。

・意見は、ちょうど氷山の見える所のようなもので水面下には、その何倍もの大きな、その人の生き方・価値観が、横たわっている。それが「根本思想」だ。

・長い文章を極力短く要約しようとすれば、根本思想に向かわざるを得なくなる。だから、文章を要約すれば、自他の根本思想がわかるのだ。

・短く言うということは、大事なものだけ残して、あと全部を捨てることだ。短く言えないということは、大事なことの順番が自分にもわかっていないということだ。

・何かを否定するのは簡単だが、新たな考えを創っていくのは骨が折れる。その骨の折れる作業を相手まかせ、相手の負担としてしまう。だから否定するだけという方法は、状況を動かさない。

・「切羽詰まって困っているんです」と自分の都合を押し付けても、相手には関係のないことだ。楽をしたいとか、甘え、エゴでは人は動かない。

・メールは送りやすいため、1人当たりの着信量が多い。だから、電話やファクシミリ以上に、相手がそのメールをどう処理したらいいのかを伝えることが、マナーとしても特に重要になってくる。

・相手はこのメールを受け取ってどうすればよいのか、読むだけでいいのか、助言をするのか、決定をするのか。返信はいつまでに、どういう方法ですればいいのか。

・よくわかっていて、それが当たり前になっている人の間では、「わからない人がいる」ということが、なかなか想像できないものである。

・人の行動には大抵「動機」がある。映画に行くにも、商品を買うにも。逆に言えば、どんなにいいものでも、向かう動機がなければ、人はアクションを起こさない。

・読み手は文章を全部読んで、いいか悪いかを決めるのではなく、パッと見て読むか読まないかを決める。

・文章を書くとき、「読み手から見たら、これを読む動機は何だろう?」と考えてみよう。はっきりした動機があれば、文章の冒頭に書く。

・自分の頭でものを考えるとは、常に「揺らぎ」続けることでもある。絶対というものを持たず、不安定なまま、自分の内面、周りの人間や状況に応じて、その場、できる限りのベストな判断をしていこうとすることだ。

・相手に聞いて、相手の要求にはまったプレゼントをあげるということは、裏を返せば、「相手は放っておいても自分でそれを買ったかもしれない」ということだ。



伝わる・揺さぶる!  文章を書く (PHP新書)

伝わる・揺さぶる! 文章を書く (PHP新書)

  • 作者: 山田 ズーニー
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2001/11/15
  • メディア: 新書



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