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『知的戦闘力を高める独学の技法』 [☆☆]

・多くの人は「自分が持っているもの」を活かそうとせず、「自分が欲しいもの」を追求してしまう。

・「人並み」のものには誰もお金を払わないからです。経済価値が生まれないんですね。人がお金を払うのは、いつも「ユニークなもの」です。

・自分を他者と差別化するポイントは常に、本人が当たり前と思っていることの中にこそ潜んでいるものなのです。

・老害というのは、この「知識のアップデート」に失敗した人、知識のクオリティと権力の大きさのバランスを崩した人が引き起こす問題だと考えられます。

・評価の確立していない新刊を広く浅く読むよりも、すでに評価の確立した名著とされる書籍をしっかりと読み込むということです。

・深く鋭く読むべき本を見つけるために、大量の本を浅く流し読みしているのです。

・単純に「仕事ができる人」と「仕事ができない人」を比べると、後者をより好ましいと思う人はあまりいないでしょう。では、後者に位置付けられる人がそのコンプレックスを埋め合わせられるような別の評価軸がないかと考えてみると、「教養」というのはとてもパワフルな競争軸として浮かび上がるのです。

・世の中には「知っていること」自体を一種のファッションのようにひけらかして悦に入っているみっともない人で溢れています。

・情報には価値がある、と考えられがちなのは、恐らく情報処理におけるボトルネックが「情報の量」だった時代の名残なのでしょう。しかし現在は、情報処理のボトルネックは、「情報の量」から「情報処理のキャパシティ」に移ってきている。

・なぜメモが大事かというと、メモが癖になると、「感じること」も癖になるからだ。

・組織の中に必ずカウンターバランスを持ち、常に摩擦が起きるようにするといいでしょう。

・短期間に滅亡してしまったシステムにはそうしたカウンターバランスが働かなかったケースが多い。典型例がヒトラーやスターリンがそうです。

・「常識を捨てろ」とか「常識を疑え」とかといった安易な指摘には「なぜ世の中に常識というものが生まれ、それが根強く動かし難いものになっているのか」という論点についての洞察がまったく欠けています。

・本にポストイットを貼ったり、書き込みをしたりすることは、もちろん汚れるわけですが、むしろ「どれだけ美しく汚せるか」を考えてみる。

・プロセスとしては、(初読)気になったところに、とりあえずアンダーラインを引く。(再読)アンダーラインを中心に読んでやはり面白い、重要と思われる箇所に付箋を貼る。(三読)付箋を貼った箇所を読んで、後々に参照しそうな箇所を選り抜いて転記する。という流れになります。

・バラ色の人生 = La Vie en Rose

・リーダーの仕事は、異なる専門領域の間を行き来し、その領域の中でヤドカリのように閉じこもっている領域専門家を共通の目的のために駆動させることです。

・よく「一日中考えてみたんだけど……」などと言う人がいますが、こう言う人がやってるのは「考える」のではなく、単に「悩んでいる」だけです。

・スムーズだけれども驚きがない。あるいは意表を突くけれどもギクシャクしているような曲は、駄作とされる。

・詩というのは、もっとも濃密にメタファーが埋め込まれている文学作品ですから、メタファーを学ぶにはもってこいの題材なのです。

・「10人のうち2人働いていないチーム」と「1人働いていないチーム」を比較したときに、2人働いていないチームの方が生産性は高い。

・世界の歴史は「革命的なアイデアを打ち出す独学者」と、それを潰そうとする「固陋でプライドだけは高い専門家」たちとの戦いという図式で整理することができます。




知的戦闘力を高める 独学の技法

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  • 作者: 山口周
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