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『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』 [☆☆]

・他人から同情を受けることによって自分が抱えた真摯な悲しみが安っぽくなってしまうのはみじめ以外の何ものでもない。

・祝福できないならば呪うことを学べ。

・暇つぶしは楽しくはあるが、喜びではないのだ。

・周りからどう言われようとも、媚びず! 退かず! 省みず! 自己の価値に誇りを持つのだ。

・「人生は無意味だから、どうでもいいや」ではなく「人生は無意味だから、自由に生きてやれ!」とただのニヒルではなく、積極的なニヒリストとして生きていけばいいのだ。

・人が何かを「悪」だと思うことは、たいがい妬みや嫉妬からきている。

・何かを否定するということは、否定するものの反対にある「自分」を正しいと主張するひとつの手段でもある。

・自由だからこそ自分で何かをすることが出来る。そして逆をかえせば、自由だからこそ、何もせずにいることも出来る。

・可能性という言葉だけを聞くと、ポジティブなイメージを抱きますが、可能性とは、まだ訪れていない未来。つまりまだ何もない「無」なんです。

・人間は、退屈をしのぐために欲望を持ち、欲望が満たされるとまた退屈になるという、いたちごっこから逃れられないのだ。

・道具とは、あらかじめ存在する理由があるのだ。理由があってこそ、存在しているのだ。

・「〇〇のために」という理由があるだろう? それが「本質」だ。いわば、存在している理由が「本質」である。

・道具は、理由あって、存在する。つまり、本質あって、実存するのだ。しかし人間は違う。理由があらかじめ用意されていて、存在しているのではない。まず、生きている、存在しているという事実があるのだ。つまり理由が用意されていなくても、存在しているのが人間なのだ。

・哲学とは、さまざまなことに対して、本当にそうなのか? と疑いを持つことだ。

・私たちは、目の前のものをそのまま直視しているのではなく、言葉によってカテゴリー分けをし、認識しているというわけだ。

・世の中のあらゆるものは、認識を度外視して、直視するとこういった不気味な存在になるのだ。『嘔吐』の中では、そういった不気味さを描いた。

・自由とは、自分が望んだものなんにでもなれる! という楽観的な意味ではない。すべて自己責任であり、たとえ望まない結果になろうとも、その結果ごと引き受けなくてはならないのだ。

・店内に置かれた椅子や骨董品には計算しつくされた美しさがあり、家具としてではなく、まるで美術品のように、部屋をキャンパスとした絵画を見ているようであった。

・私たちは必ず死にます。人間の死亡率は百パーセントです。死期が不確かなだけで死は確実です。

・ダスマンとは、言いかえれば、「特定の誰でもない誰か」という意味です。

・ダスマン化してしまっている、を言いかえれば、代わりがきくような生き方をしてしまっているということになります。

・動物には「いつか死ぬ」という意識がありません。いつか死んでしまうから、いまをこう生きよう! と意識することはないのです。ただ毎日を消費するように生きているだけです。

・人の話を聞いたり、本を読むことは、他人の頭を使って何かを知る行為です。そこから持ち帰って、自分の頭で考えてみることで、自分の考えが生まれるものです。

・自分の環境に不満を抱いたり、嘆くのは簡単だ。けれどもその先に喜びはない。死んでしまう時の中で、自分で自分の運命を、かわいそうがるばかりの人にはなりたくない。

・挫折があったとして、それを結果としてとらえるか、過程としてとらえるかで意味は変わってきます。

・挫折は、結果ではなく、ある意味スタート地点。挫折を自分がどう料理するか? という腕試しが始まるスタート地点ともいえる。

・そもそも哲学って人に意味を与えるものではなく、覚醒させるものだからね。まったく知らない知識を自分に与えてくれる学問ではなくて、すでに知っていることについて、「そうか、そういうことだったんだ!」と解釈を深める、ハッと覚醒させてくれるものです。

・寂しい感じがするかもしれませんが、孤独があるからこそ、個人がある。




ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。

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  • 作者: 原田 まりる
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2016/09/30
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ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。

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