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『三平の食堂 白土三平の好奇心2』 [☆]

・かつて、二級、三級の魚介類が高級商品化の道をたどっているのである。つまり東京湾の魚介類が減ってきたということである。

・あとは体力の消耗と最短距離へ向かっての工夫と修正を加えれば、新ルートが誕生するわけである。

・淡水の鱒科魚と川蟹はジストマという寄生虫がいて体に害をなすから絶対に生食はするな。

・鱒科だけではなく淡水の魚類の生食はすべて肝臓ジストマ及びその他の寄生虫に感染する可能性があること、とくにその中で雷魚は最も恐るべき寄生虫の媒介者であることを知るのである。

・よく考えてみると我々日本人にとってなくてはならない味噌、醤油にしても、味噌を豆から造った塩辛、そして醤油は豆醤だと見ればわかりやすい。

・海と山を比較すると、やや海岸周辺に分があるように思える。かつて歴史の中で経験してきた飢饉時の記録においても、内陸になるほど飢餓者の数は勝っていたし、飢えた人々の群れは海岸部へと流れていっている。つまり生命を維持する糧としての資源を確保するには、海岸部の方が山間部より勝っているということである。

・味覚には世代、地域による差があり、それが民族的な隔たりをおけばさらに拡大されるものだろう。しかし、人類としての共通性も根底に存在していることもたしかである。

・茶漬けといえば日本特有なもののように思える。雑炊や粥のようなものは朝鮮や中国にも見られるが、茶漬けというのはあまり聞いたことがない。



三平の食堂―白土三平の好奇心〈2〉 (Lapita Books)

三平の食堂―白土三平の好奇心〈2〉 (Lapita Books)

  • 作者: 白土 三平
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1998/03
  • メディア: 単行本



タグ:白土三平
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