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『出社が楽しい経済学』 [☆]

・時間は、一度投じてしまえば、絶対に回収できません、個人が何かに時間を投資してしまうと、必ずサンクコストになるということです。だからこそ、サンクコストとなった過去の時間について、冷静な評価ができるどうかは、私たちの人生を大きく左右します。

・他人の機会費用については、意識しないと配慮できません。それで、会社の同僚や取引相手と協力して仕事をするときに、他人の機会費用を考えない人は、たとえ、善意で接していても、嫌われることが多くなります。

・私たちが働くとき、他人に比べて絶対的に優れた技能を持つ、職場のスターにならなくても、自分が持つ技能の中で、相対的に優れたものをみつければ、誰でも、大きな価値を生み出す仕事ができる。これこそが比較優位の教えです。

・絶対的な優位でなくても、相対的な優位でいいという点が、比較優位のありがたいところです。

・大まかに言えば、「みんなの満足を高めたい、それも、できるだけ低いコストで」というのが、経済学の目標です。

・経済学は、モラルハザードを倫理や道徳の問題とは考えず、何らかの「契約後」に「隠れた行動」がおこなわれることで生じる問題だと考える。

・残念ながら、実際に多くの会社は、履歴書の「○○大学卒業予定」という学歴をみて、「○○大学で専門教育を受けたこと」を評価するのではなく、「○○大学の入学試験に合格した」という点を評価します。

・平均的にみて、地方の客は「安くないと買ってくれない客」だけど、東京の客は「高くても買う客」だと考えて、東京では、地方より高い価格で売っているのです。

・広告は、一種の消費者能力テストです。広告のうち、大きな文字や写真などでわかりやすくアピールされた部分だけをみて、商品やサービスに飛びつく消費者は、高くても買う客とみなされ、割高な料金を支払わされます。

・かつては就職協定というものがありましたが、ほとんどの企業が協定を守っていませんでした。当事者が多い場合には、拘束力のある協定が結びにくく、囚人のジレンマから抜け出しにくいのです。



出社が楽しい経済学

出社が楽しい経済学

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2009/01
  • メディア: 単行本



タグ:吉本佳生
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