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『ライフ・ストラテジー』 [☆☆]

・アメリカで出た日本の会社が、不当な訴えをなされても法廷で争わず、多額の賠償金を払って示談にする場合が多いのは、陪審員たちが怖ろしいからである。日本人がアメリカに進出していることに反感を持っているアメリカ市民が少なくないからである。

・「こうあるべきだ」とか、「これが正しい」と自分で思っていても、裁判で負ければおしまいだ。

・正しいと思う戦争をやっても負けてしまえば駄目なのである。負けないための戦略が、国家にとっては善悪以上の問題である。

・個人の場合は、主観的に「自分は清く正しい人間だ」と思い込み続けて外面上は悲惨な生活を泰然として送る自由がある。そういう人はそれでよい。しかしたった一度しかない自分の人生を、負け犬にならないで送りたいと願う自由も個人にはある。

・誤った人間性を示す変人を次々に紹介し、互いに「奇人変人度を競い合わせて」視聴率を上げよとの圧力。

・法廷は人生の縮図と言ってもいいだろう。どんな裁判でも、かならず誰かが他の誰かから何かを取り上げようとしている。人生でもそれは同じだ。

・「ただ単に、受け身でその日その日をやり過ごし、自分のところにめぐってきたものを手に入れているだけなのだろうか?」 もしそうなら、あなたは競争心が欠けている。

・あなたの問題と、わたしたちがテレビや新聞で目にするもっと悲惨な状況との主な違いは、結果であって、それにいたる態度ではない。

・あなたが家に帰ったとき、子供たちはまだ無事だ。何もあなたの態度がよかったとか、いい選択をしたというわけではない。たまたまそれで何事も起こらずにすんだだけのことだ。

・本当に問題を抱えている人たちは、支えを求めようとせず、問題を隠していた。

・「最後まで読めば求めているものがきっとわかります」と請け合う本を手に取ると、「あなたの焦燥感は、異国の祖先や前世に原因がある」と書かれている。読者が聞きたがっていることを言ってやれ、というわけだ。「あなたのせいじゃない」、「あなたは犠牲者だ」という具合である。

・「自分は正しい」とか「自分が正しいことを認めさせる」といったことは忘れよう。今のやりかたでうまくいかないなら、違う方法をとることだ。

・「口を閉じる」にこしたことがないときが、人生には何度かある。

・自分および他人がなぜそんな行動をとっているのか、なぜそんな行動をとっていないのか、その理由を知ることである。こうした知識は、人生の競争のなかで信じられないほど役に立つ武器になりつつある。

・もしも、数人で森の奥深くにいて、森から出る道を知っているのがあなただけなら、もう最高だ。知識があるのだから、その場で主導権を握れる。知識は力である。

・何か新しいことを学ぶうえでもっとも難しいのが、一度覚えてしまった古いやり方を忘れることである。

・知識の反対はもちろん無知もしくは知識不足だが、もっと危険なのは間違った考えを抱いたり、誤った情報に頼ることだ。

・世間は、「もし彼らがあなたに教えるつもりなら、いつか、あなたについても教える」ということを、すぐに察知する。

・もし、その行動が何らかの目的にかなっており、何らかの「見返り」があると感じているのでなければ、そんな行動はとらないだろう。

・他人の行動に影響を与えたいならば、まず、相手がその行動に対する「見返り」と思っているものを理解したうえで、できればその「見返り」をコントロールし、望ましい行動をとったときにその「見返り」を与えるようにしなければならない。

・「見返り」の力が強すぎて、意識上では求めていない行動さえも助長されてしまうことがある。たとえば、あなたが孤独を意識し、他の人と交わることから得る社会的・心理的「見返り」を切望しているかもしれない。だが、拒絶されることへの恐怖が強すぎて、その不安から逃れるという「見返り」が、仲間に入りたいというあなたの欲求を押し切ってしまうこともありえる。この二つの「見返り」を天秤にかけると、人と交わらずに家でじっとしているほうが簡単で楽だ。抵抗がいちばん少ないというただそれだけの理由で、ある「見返り」が他の「見返り」に勝つことがしばしばある。

・男性の関心を引くことで、罪悪感や恐怖や、不安を感じていた彼女は、性的魅力がなくなったと感じられるくらいまで太ることに安心感を求めていたのだ。

・誰もが最も必要としているのは、受け入れられることだ。反対に、最も人が恐れているのは、拒絶されることである。

・成功するということは、自分がすることは何でも他の人に受け入れられ、認められるということだ。

・変わり映えのしない非建設的で後ろ向きな行動を見つけたら、そのすべてについて自分自身に問いかけてほしい。「この行動の「見返り」は、拒絶される危険と恐怖を避けることから来る安心感だろうか? 「しないほうが簡単」というただそれだけが「見返り」だろうか?」と。

・自分自身に嘘をつくには、積極的に事実をねじ曲げるやり方と、事実を切り捨てることによって自分自身に嘘をつくやり方の、二通りの方法がある。

・世の中を、50パーセントの言葉が消された検閲ずみの手紙のように見れば、幻想の世界に生きることになる。

・病理学者や検死官が死因を調べるために遺体を解剖するのとまったく同じように、人的要因の専門家は、悲劇的な航空事故のあと、心理的な解剖を行うよう求められる。つまり、事故につながった心理状況を再現するのだ。

・人が聞きたがっていると自分が思うご託を、偽善者さながらにいい加減に並べる。

・たいていの人が求めているのは、真実ではなく、自分が正しいと認められることである。事実にもとづくものであろうとなかろうと、自分がすでに出した結論を支持してくれる人間や情報を求めているのだ。

・夫と妻がたいてい口をそろえて言うことは、とどのつまり、「わたしが正しいことをあなたに認めてもらい、わたしが正しいとわたしの妻(夫)に認めさせてほしいのです。そうすれば、わたしたちはわたしのやり方でやることができる」ということだ。

・プラトンの言葉に、「一年会話をするよりも一時間いっしょに遊ぶほうが、相手のことがよくわかる」というのがある。

・事実なんてない。あるのは認識だけだ。

・新聞に「民主党、上院で多数を占める」という見出しがあったとしよう。これはよいニュースだろうか? それとも悪いニュースだろうか? 実際にはどちらでもない。ただのニュースだ。あなたがそのニュースに意味を持たせるまでは、よくも悪くもない。

・人生を変えるためには、自分を変える必要がある。人生を本当に管理するということは、流れに身をまかせて生きるのをやめ、計画的に生きることである。

・いつもやっていることをやり続けたら、いつも持っているものを持ち続ける。もしあなたが違う行動をとれば、違うものが手に入る。

・これからは毎日、一日の始めにこう質問しよう。「わたしの人生をよりよくするために今日は何をしたらいいか?」。毎日こう問いかけて、答えを出し、実行するのだ。

・相手のある行動を受け入れるという選択をするとき、その行動を我慢するという結果も選んでいるということを認めていることになる。

・他の誰かと病的でいるよりも、一人で健全にやっていくという人生の決断を下さなければならない。

・罪悪感は、対人関係において強力で破壊的な武器である。心を鬼にして、罪悪感に操られないようにしなければならない。罪悪感はあなたを麻痺させ、金縛りにする。自分を恥じて己をさいなめば、前進はない。

・けっして屈服してはならない。折れると、あなたを「操る」ことは可能だと相手に教えることになる。

・自分が持っていないものを与えることはできない。いくら誰かに100万ドルをあげたくても、持っていなければ与えることはできない。同様に、純粋で素直な愛がなければ、純粋で素直な心からこうした愛を与えることはできない。

・あなただけが、自分の感じ方を選べる。他の人は、あなたが反応すべき出来事や行動は提供してくれるが、それについてどう感じるかを選べるのはあなただ。憎しみを抱く道を選べば、暗いフィルターを通して世の中を見る道を選んだことになり、暗い世界観を持つようになるということを知っておいてほしい。

・わたしは、「願いどおりになるかもしれないから、祈るときには何を祈るか気をつけろ」と戒められた。

・成功したいのなら、次の質問に答えなければならない。
あなたが求めている「これ」は何か?
あなたが「それ」を持っているとき、「それ」はどんな風に見えるか?
あなたが「それ」を持っているとき、「それ」はどんな感じがするか?
あなたが「それ」を持っているとき、あなたはどんな行動をとっているだろうか?
あなたが誰と「それ」をしているか? あなたがどこで「それ」をしているか?
あなたが「それ」を持っていれば、あなたの人生は今とどう違ってくるか?

・自分の望みを宣言する際に人々が犯すいちばん多い間違いは、漠然としすぎたり、抽象的すぎたりすることだ。

・「意気地なしは土地を相続しても、証書を求めて進み出ない」。しかるべきときが来たら進み出て、自分が望み、手にするものが当然のものを進んで要求しなければならない。



ライフストラテジー 人生戦略 ― 相手に圧倒的差をつける戦略的人生論

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  • 作者: フィリップ マグロー
  • 出版社/メーカー: きこ書房
  • 発売日: 2001/07/05
  • メディア: 単行本



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