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『コークの味は国ごとに違うべきか』 [☆☆]

・人はみな、恐れているものや望んでいるものならいとも簡単に信じる。

・中国のほうが言語的・人種的には同質であるが、それが進歩を促進するか、あるいは孤立を助長するかどうかは議論の余地がある。

・消費者向け製品で最もグローバル化が進んだ顧客層を持つのは贅沢品と若者向け製品だと言われている。

・視聴者はたとえ外国語が理解できても、選択肢があれば現地語のコンテンツを強く選好する場合がある。

・グローバル戦略行動は非常に複雑で不確実性に左右される。その結果、話は結局、信じるかどうかに行きついてしまう。

・比較的小さな意思決定を考える際は費用対効果を細かく分析するのに、重大な意思決定を行うにあたっては動物的勘に従う。

・持続性はあって当たり前ではないと認識することだ。企業が継続的に革新を行わない限り優れた実績は長続きしない。

・ダイヤモンド採掘販売のデビアスは、当初、紛争地のダイヤモンドの貿易制限に反対していたが、後に制限は自社がダイヤモンド市場の供給過剰やコモディティ化に抵抗する際の支援材料になると悟り、方向転換した。

・ヨーロッパの格安航空会社ライアンエアは、利用度の低い空港へのフライトを利用する乗客から料金を徴収するだけでなく、そういう空港やその土地の観光協会から、乗客を動員したことに対する対価を徴収する戦略を考え出した。

・ファッション小売のザラは、デザインと生産のサイクルを短期化することによって、在庫を減らして顧客の支払意志額を向上させることができると発見し、トレンドを予測するのではなく、今シーズン流行のアイテムを生産することにした。

・ウォルマートは本拠地であるアーカンソー州ベントンヴィルからの距離が遠くなるほど業績が落ちる。

・家庭は、人の人生で最も文化の影響を受ける場所だ。パリの消費者にとって、ニューヨークでどんな冷蔵庫が使われているかなんてどうでもいい。

・コカ・コーラ・クラシックでさえ、実は地域ごとに甘さやその他の味に変化を加えている。

・現在広く普及していて完全に標準化されている唯一の製品はプリングルズのポテトチップである。

・眞露は多くの読者にとってコカ・コーラほど身近ではないが、世界で最も販売数量の多いアルコール飲料で、販売数量の大半は韓国の国内市場が占めている。

・自然・科学ドキュメンタリーは大半の国で放送できる数少ない番組である。こういうテーマの番組は文化的・政治的な偏見がないからだ。

・ファッションに関心の高い消費者は、そうでない消費者と比較すると、国境を越えても嗜好が似ている。

・グローバリゼーションとは、最もコスト効率がよいところで生産し、最も資金調達コストが安いところで資金を調達し、最も利益率の高いところで販売することだ。

・鯨工船はオフショア製造業の元祖と言えるかもしれない。

・今では、臨床試験全体の40%以上が貧しい国で実施されている。インドが特に注目されている理由は、患者数が多いこと、その大半が医薬品をあまり消費していないこと、英語を話す医者が多いことなどが挙げられる。

・正しい道に乗っていたとしても、ただそこに座っていたら轢かれてしまうだけだ。

・予想は、予想を立てた時期に影響されやすい。

・景気が悪いときや、その他目立つけれどよくある現象を論拠に、長い間強い勢いで続いてきた流れの方向やスピードが変わったと宣言する向きは信用できない。

・国や世界全体の経済の正確な予想はあまりに複雑すぎてほとんど不可能だ。

・「予測可能なサプライズ」は、「大きな問題が起きるかもしれない、あるいは必ず起きるということを認識できるだけの十分な情報や見識を持ちながら、それを未然に防ぐ行動を取らない」状況を説明するのに作った言葉である。

・グローバリゼーションは、誰にでも無料で入れる高速道路かもしれないが、車線は経済大国の巨大なトラックに占拠され、バングラデシュの人力車が入る余地はない。

・インドのソフトウェア・プログラマーは今やインドからアメリカにサービス業務を行うことができる。しかし、そんなことができるのは、アメリカの資本が投資されているからであり、彼らの資本はまさにそういう結果が得られることに賭けているからだ。

・グローバル化が進んだからといって、文化的な差異の代表である言語の壁がそう簡単になくなるものではない。

・英語圏の人にとっては、非英語圏の人々が英語を話してくれるので言語の壁を感じないのかもしれないが、英語圏以外の人にしてみれば、彼らがいつまでたっても他言語を習得しないので、英語を使うことを余儀なくされているのだ。



コークの味は国ごとに違うべきか

コークの味は国ごとに違うべきか

  • 作者: パンカジ・ゲマワット
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/04/23
  • メディア: 単行本



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