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『ザ・プライベート・オペレーター 21世紀の傭兵ビジネス』 [☆☆]

・死ぬと思ったヤツから死んでいく。

・現代のヒーローとは9時から5時まで毎日、黙々と働く人々のことだ。そういう人たちがいるからこそ、社会は成り立っている。

・人間、誰でも日常から飛び出して、エキサイティングなことをしたいと思っている。だが、それを実行したからといって、そいつが偉いわけじゃない。

・歩兵に求められる第1の身体的能力は下半身の持久力ですから、とにかくひたすら走れ、となります。これは傭兵だろうが正規軍だろうが変わりません。

・理不尽なシゴキは、古参兵のストレス解消だけでなく、苦痛と屈辱を絶え間なく与えることによって、個人レベルの自尊心を徹底的に叩きつぶし、上官への反抗心や命令への疑念を失わせる目的があります。これで1人の人間を巨大マシーンの、小さな歯車の1個に仕上げるわけです。

・普通に直撃を食らうより、変形した跳弾に当たると銃創はひどくなるし、速度が遅くなっているため、貫通せずに弾が体内に残りやすい。

・傭兵にPOW(戦時捕虜)の権利などまったくありません。洗いざらい情報を吐いたところで、拷問が止むことはなく、報復の意味も込めて、死ぬまで苦痛がつづきます。

・無宗教はだめ。ムスリムは宗教が生活に密着しているから、神も仏も信じない、などという人間は完全な変人扱いとなります。

・ソ連軍10名に対して100人で攻撃をかけて、ゲリラ側に70人の被害が出て30人残った。ソ連軍の被害は1名だけ。ゲリラ戦はここから始まる。ソ連軍には兵の補充がなかなか来ない。しかし、ゲリラ側は地元住民ですから、翌日に新しく200人来る。すると230人で攻撃する。再びソ連兵を1人殺して、ゲリラが160人死んでも70人残る。ソ連兵は残り8名。翌日、また新たに50人来る。これのくり返し。つまり、多勢に無勢。これではソ連軍もイヤになりますね。

・一番死なない確実なタイプ。人より前に行かず、何かやる時は、必ず周りをジーっとうかがう。常に人並みで、決して無理をしようとはしない。だから死なない。

・イスラム世界では「アッラー・アクバル!」(神は偉大なり!)となると、スイッチ・オンで熱くなり、突っ込んでいく。

・強力な武器を持った者が集中的に狙われるのは、戦場の常です。

・しかし明るみには出ないから、もてはやされることもない。今でもその暗闘はくり返されている。

・うまく1、2年を乗り切って大金を手にするか、死ぬか、肉体的あるいは精神的に障害を負って泣き言をたれるか、その3つに分かれるでしょうね。

・映画『ランボー』のように「俺は利用されるだけ利用されて、裏切られた」などという、そんな情けないセリフを、自分は絶対に吐きたくない。使い捨てにされれば、利用されたお前がバカなんだと。

・マフィアが仲間を処刑する時、ヒットマンに誰が選ばれるか知ってるか? 処刑される男の親友だよ。親友なら警戒されずにターゲットに近づけるだろう。それでいきなり頭に一発だ。仕事が終わったら、悪いな、ビジネスなんだ、の一言さ。

・正規軍の兵士が多数戦死すると、世論がきびしくなる。それなら十分な技能を備えた民間人を、本人の同意のもとで送り込んだ方が早い。戦死しようが、何しようが、自己責任で国家は関係ないわけですから、便利な存在ですよ。

・英国では目立たない警護を主流にしています。米国の、マッチョな人間が周りを歩いていれば守れる、と思っている警護法を、英国人はバカにしています。

・この仕事で必要なことは、団体行動ができるが、命令されなくても自分ひとりで考えて行動できることも必要です。普通の軍人は自分で考えて対処できず、命令がないと動けない。それではダメですね。

・電車やバスに乗る人は、駅一つくらいは歩くように心がける。これで脚が歩くという動きを記憶します。

・簡単にできる実践的なトレーニングがトレッキングや登山です。あれは武器を持っていないだけで、動きは行軍そのものですから。

・最低、英語がそれなりに理解できる人間じゃないと、使い物になりません。英語が嫌いなら、英語圏以外で通じるスペイン語かフランス語です。

・意志疎通ができなければ、どんなにいい技術や経験があっても使い物にならない。

・どんなに経験を積もうとも、ベテランなどと思わないことです。本当にその仕事のベテランかどうかは、他人が評価することです。

・米軍最強の特殊部隊デルタ・フォースの隊員は、自らを「作戦を遂行する者」として、「オペレーター」と自称していた。



ザ・プライベート・オペレーター

ザ・プライベート・オペレーター

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 並木書房
  • 発売日: 2005/06/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



タグ:小峯隆生
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