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『ヘヴンズ・ルール1 愚者の楽園』 [☆☆]

・他人の不幸はどこまで行っても他人ごとでしかないのだ。

・何も知らずに、そのくせ、僕は確かに「知っている」「分かっている」と思いこんでいた。そして戦って、人を傷つけて、あまつさえその命までも奪って――何も知らないまま、それが僕にとって「正しいこと」「なすべきこと」だと信じていた。

・おまえさんは運よく、最悪な状況から逃げ出せたんだ。その幸運に感謝して、新しい生活を始めるんだな。他人に気持ちをひきずられたまま生きるなんて、バカげてるぜ。

・他の誰からも、何ものからも見捨てられ、切り離され、自分が何をすべきなのか、どこにいるべきなのかを見失って初めて、ここに堕ちてくる資格が生まれるンだよ。もっとも、最近の若いモンにその辛さ、重さへの覚悟ができてるとは思えないがね。

・こんな年齢になってもまだ、この街を出ようとしないワシらも、なかなかの根性なしかも知れんわい。

・ここは、明日がどうなっちまうかも分からないような連中が暮らす街なんだわさ。ならば当然、通用するのは現金のみ。カードなんて信用払いは一切、扱っちゃいないんだわ。

・目先の利益に囚われて大局が見渡せんようでは、成功はできない――そして当然、長生きもできんのだよ!

・捕らえたみんなを丁寧に扱っていた――もちろん、人間としてではなく、「商品として大切に」扱っていただけなんだろうけれど。

・世の中にゃ、自分じゃどうにもならないことが山とある。そいつが分かっただけでも、おまえさんはもう、ガキじゃないさ。

・泣いて解決しない問題なら、泣かずに考えてみるんだな。

・オレたちは誰かに許可されてここにいるわけじゃない。ここ以外に行き場所を失って、留まっているだけさ。



ヘヴンズ・ルール〈1〉愚者の楽園 (角川スニーカー文庫)

ヘヴンズ・ルール〈1〉愚者の楽園 (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 後池田 真也
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: 文庫



タグ:後池田真也
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