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『「超」入門 微分積分 学校では教えてくれない「考え方のコツ」』 [☆☆]

・考え方の道筋さえ正しければ、ちょっとした間違いは致命傷なんかじゃないのです。学校では計算が合っているかどうかで成績がつけられてしまいますが、それは考え方で点数をつけるのが難しいからなんです。

・「紙と鉛筆さえあれば研究できる」とは数学者の常套句ですが、インド人なら「肝心の頭がないじゃないか」と笑うかもしれません。

・なぜわかりにくいのかというと、微分が「比」だからではないでしょうか。y=f(x)の微分とは、xがちょっとだけ変化したとき、yもちょっとだけ変化したときの比である。積分が「足し算」なら、微分は「割り算」だ。

・グラフを描く問題がテストに出るのは、ひとつには「微分で関数の変化がわかる」という事実を身体で覚えるためだ。これは、電卓があるのに掛け算の九九を覚え、筆算の練習をするのとよく似ている。体感しないことはすぐに忘れるし、公式だけ覚えていても実際に応用できないからだ。

・関数のグラフを描くためには、総合的な能力を必要とする。微積分以前に習う、方程式、不等式、関数などの知識を総動員しなければならない。微積分が理解できない、と思っている人の半分くらいは、それ以前の数学に積み残しがあることが多い。

・微積分は体系化された学問だが、実際のところ、それは膨大な方法論の集積である。深遠な部分もないわけではないが、大部分は「こう考えたらうまくいった」という話を集めたものなのだ。

・株価の移動平均線とは、ギザギザの部分(高周波)をカットして、滑らかな部分(低周波)だけを通過させる、低周波通過フィルタ(ローパスフィルタ)の一種だ。



「超」入門 微分積分 (ブルーバックス)

「超」入門 微分積分 (ブルーバックス)

  • 作者: 神永 正博
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/09/21
  • メディア: 新書



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