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『なぜ桃太郎はキビ団子ひとつで仲間を増やせるのか?』 [☆☆]

・現代人は物を買うんじゃない! 物語を買うんだ!

・高性能で低価格な「だけ」ではダメなのです。他の商品との違いをお客様にわかってもらうために「伝え方」こそが大事だと言いたいのです。

・現代人が求めているもの、現代人が欲しがるものとは、そもそも何でしょうか? それは物質的な「物」ではありません。端的に言えば、「自分は必要とされている、認められている、人とつながっている」という実感を求めているのです。

・多くの人が、誰かの役に立ち、「ありがとう」と言われたいと思っています。それが現代人の「生きる目的」になっていると言っても過言ではありません。

・高度成長期の頃、人々が求めていたものは、もっと単純でした。「テレビが欲しい、エアコンが欲しい、車が欲しい、マイホームが欲しい」と誰もが考えていて。そして、ただそのためだけに、がむしゃらに働けばよかったのです。

・生きる目的を自分で努力して見つけようとしなければならない時代になってしまったのです。

・戦後、バブル崩壊の頃までは、国や社会が、日本全体を包み込む「大きな物語」を与えてくれました。私たちは、その物語に参加することで、人とつながっていることを実感したり、生きる目的を見出したりして、日々の価値判断基準を持つことができていたのです。

・小さな物語とは、「他の人の日常に存在するささやかな物語」のことです。この他者の小さな物語に少しだけ参加して、日々、「自分は必要とされている、人とつながっている」という生きている実感をちょっとずつ得るのです。

・私たちは、物語に参加し、他の人からの感謝や承認を得ることで、自分の生きる目的=存在価値を確認したいのです。

・「物語に参加できる=人とつながることができる」+「社会の役に立っている実感が得られる」ビジネスやサービスが、21世紀最強のビジネスとなるのです。

・まじめに考えれば考えるほど、常識の範囲内になる。そのようなアイデアは、もう誰かがやっているのです。本当に優れたアイデアは、常識外れのものです。

・物語は、葛藤をいかに描けるかで決まります。ここで、大切な教訓は「主人公(ヒーロー)に楽をさせるな」ということです。つまらない物語は、必ず主人公の葛藤が足りないのです。

・特に若い世代は、新聞を読まないばかりか、テレビもだんだん見なくなっています。

・統計的には、検索結果は2ページ目まで見るという人が一番多いと言われています。グーグルなどでは、検索結果の1ページ目には10位までしか表示されませんので、2ページ目までしか見ない人にとって、21位以下のホームページは、この世に存在していないことと同じです。

・今までなら、「渋谷 ラーメン おすすめ」と携帯電話で検索していたのです。しかし、今では、ツイッター上で「渋谷で美味しいラーメン屋知りませんか? 私はとんこつ系が好きです」とつぶやけば、誰かがとんこつ系のおすすめラーメン屋をすぐに教えてくれるのです。そうすると、ツイッター上では聞けないことや、教えてもらえないことだけを検索するようになります。

・つまらないと思っているテレビ番組も、なかなか消すことはできません。それは、ただ見ていることは苦痛ではないからです。

・中小企業は、テレビではなく、YouTubeやニコニコ動画を使ってCMを流すのです。

・既存のブランドがない中小企業が、まったく新しい言葉を作ってしまうのは危険です。なぜなら、大企業のように広告を大規模に行って、新しい言葉の認知度を上げるという戦略がとれないからです。ですから、今まで使われている名前の組み合わせなどで、ありそうでなかった名前をつけるのが中小企業のネーミングの鉄則です。

・「犬好きには、悪い人はいない」というのは、とても乱暴なくくり方です。確かに犬が好きな人には、いい人が多いでしょう。しかし、これが本当に真実ならば、年間約10万頭の犬が保健所に持ち込まれ、殺処分されることはないと思います。

・楽しいところに人とお金が集まるのは、世の常と言えます。福祉の分野でさえも例外ではないのです。「かわいそう」というアプローチは、一時的には効果があるかもしれませんが、継続してもらうにはさらなる「かわいそう」が必要になり、応援するほうもきつくなります。

・医療や福祉、介護、ボランティアに、「楽しさ」を入れると、「けしからん」と言う人もいますが、これらの事業も、結局は多くの人とお金が集まらないと継続することはできません。だとするならば、どんな団体・機関にもマーケティングは必要であり。その中に「楽しさ」や「ストーリー」を入れることがすごく重要だと私は思っています。

・スカブラは、石炭を掘りません。では何をしているのか? スカブラは、炭坑の中でエッチな話や面白い話をしたり、みんなにお茶を出したりしているのです。それがスカブラの仕事なのです。

・ヒーローは楽をしてはいけないのです。ヒーローが楽をしている物語は、共感を得られません。ヒーローは、いつでも葛藤や困難にチャレンジしています。

・高度成長期と現在を比較して、高度成長期のような成長ができない今は、不幸だと思い込む。

・私たちに必要なことは、日本の政治が変わることとか、経済対策をしてもらうこととかではない。自分の好きなこと、楽しいと思うことに、思いっきり挑戦することだ。

・私たち日本人は、「人から必要とされること」が減ってしまったから、幸せを感じられなくなってしまったのだ。しかしそれは、自分が必要とされる場所に身を置いていないからにすぎない。





なぜ桃太郎はキビ団子ひとつで仲間を増やせるのか?~儲かる会社は知っている! ~

なぜ桃太郎はキビ団子ひとつで仲間を増やせるのか?~儲かる会社は知っている! ~

  • 作者: 岩崎聖侍
  • 出版社/メーカー: TAC出版
  • 発売日: 2011/03/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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