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『若者の取扱説明書 「ゆとり世代」は、実は伸びる』 [☆☆]

・「チーム」といえば「チームワーク」という言葉がただちに連想されるように、そもそもワークがなければチームと呼べない。単に3~4人が集まっただけでは、集団でしかない。ワークを通じて結束が強まり、チームが形成されていくのである。

・今の若者は「ゆとり世代」と呼ばれ、ずっとネガティブな評価を下され続けてきた。したがって、根本的なところで自信を持てずにいるのである。そのため、彼らの「褒められたい願望」はきわめて強い。

・文明化とはマナーの歴史だと説いている。野蛮さを克服し、上品になっていくプロセスであるというわけだ。

・くどくど話す必要はないが、先々を見通せるようにビジョンを示すことがポイントだ。「自分で覚えろ」と突き放したり、実は全体像をよく把握していないままルーチンで仕事を任せていたりするような上司は、もはや通用しない。

・概して日本人はおとなしくなりつつある。ではそれが日本の生産性を下げ、活力を奪っているかといえば、けっしてそうではない。おとなしくて真面目な者どうしがチームを組むからこそ、より大きな力を発揮できるのである。

・もともと日本人は、学校教育に向いている。「全員で一斉に同じことをする」というスタイルが、日本人の気質に合うのである。

・特に若い人は、威張り散らす年上を嫌う。だいたい無意味に威張るという人というのは、自信がないか実績がない場合が多い。それが見え透いているからこそ、そういう人と接することに虚しさを覚えるのである。

・一般に、能力の高い人は褒めやすい。本人も褒められ慣れているから、さして効果はない。逆にいえば、たまに声をかけるだけで十分だ。それよりも重要なのは、さほど能力の高くない人、自信を持てずにいる人を褒めることである。

・「熱くなれ」と語りかけるのではなく、「自分が仕事にいかに情熱を傾けているか」を見せることだ。それが伝われば、若い人も「同じようになりたい」と思うだろう。

・自分に自信を持つということは、褒めてくれる人に対して一生懸命になることとイコールなのである。その意味で、問題なのは慢心して失敗することではなく、周囲に褒めてくれる人がいないことで、不全感を募らせることだ。

・今の若者は新聞も読まない。かつてのビジネスパーソンは「新聞を読む世代」だったといえるが、今の若手ビジネスパーソンは明らかに「新聞を読まない世代」であるといえる。

・木に喩えるなら、読書で知的好奇心の幹をつくり、新聞で枝葉をつくるのだ。

・社会人には社会常識が必要。何も知らない人間にお金を預けようとは思わないだろ。

・1980年代後半から2000年代前半の生まれの世代がゆとり世代に当たるが、世間で揶揄されるほどの能力の極端な低下は実際にはない。





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