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『もしかして私、大人の発達障害かもしれない』 [☆☆]

・風で咳が止まらない人に「どうして咳を止められないの」と尋ね責める人はいないはずです。

・発達障害の人の割合は、おおよそ人口の約10%くらいと言われています。みなさんの子供時代にも、クラスで3~4人はいた計算になるのです。

・今は、「人としてこうしなきゃならない」と型に押し込めようとする通念があり、その枠から少しでもはみ出すと、「気になる人=発達障害かも……?」と評価されやすいかもしれません。

・確かに、これまでの辛い体験は消すことはできません。でも、「今」、そして「これから」を変えることはできます。まだ間に合うのです。

・自分の弱点を克服しよう、自分を変えよう、とばかり考えると、そのためだけに多大なエネルギーを使って生きることになります。そうなると、自分のやりたいことは何一つできなくなってしまいます。それはちょっと悲しすぎます。

・気をつけたいのは、「カミングアウト=障害の説明」となってしまい、そのことに一生懸命になってしまう場合があるということです。「私は、相手に失礼なことを言ってしまうことがあります。それはアスペルガー症候群だからなのです」というように、自分の言動を障害の説明にすり替えてしまうということです。これは言動を症状に言い換えただけです。本来は、「失礼な発言が多くて申し訳ないけど、悪意はないんです」と言った方が理解と協力を得やすいはずです。

・とくにAD/HD(注意欠如・多動性障害)のある人は、なぜか「絶対間に合う」という確信を持っている場合があり、ギリギリに行動しがちです。

・PDD(自閉症・アスペルガー症候群など)のある人は、就業規則や、チームの決まり事などのルールに忠実です。しかし周囲の状況を判断するのが苦手なので、例外なくルールを守り、頑なに従っています。

・人から頼まれると断れず、信用されるとがんばってしまったりして、お金を貸したり連帯保証人などになり大変な思いをする人もいます。

・「障害だから特別に大目に見る」とか「克服する」というのではなく、「一緒に生きていくことを前提に、どうしたらいいかを考える」という視点を大事にしたいと思うのです。

・自分の思いや疑問を解消されないままに、一方的にこちらに合わせろと言われても、ますます納得いかないし、安心できない。

・私たちは、成功したことやできたことは意外と無視してしまい、失敗やできないことに強く注目してしまいがちです。できないところのあら探しになってしまうのです。

・できたことを認められたという思いもないまま、できないことばかりが増えていく……という繰り返し。これでは、やる気を失ってしまいますし、悪循環です。





もしかして私、大人の発達障害かもしれない!?

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  • 作者: 田中康雄
  • 出版社/メーカー: すばる舎
  • 発売日: 2011/02/22
  • メディア: 単行本



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