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『ぶり返す「怒り」「さびしさ」「悲しみ」は捨てられる』 [☆☆]

・愛情飢餓の強い人はしばしば、恋人や配偶者、友だち、先生などに対して、つねに自分に好意を向け、「第一に考えてほしい」と願い、「たとえ、わがままを言ったり過剰な要求をしたりしても、聞き入れてほしい」とひそかに期待しています。

・怒って周囲の人を攻撃したり、自分を弱く見せて世話を焼かせたり、あるいは強く見せて力づくで従わせようとしたりする方法は、子供のときには、ある程度うまくいったとしても、今の現実には合わないので、さらに傷つきや困難をもたらす結果になってしまうのです。

・「こういう自分でなければいけない」「こんな自分であってはならない」こうした、ありのままの自分や本音を否定し切り捨てる固い価値観をもっている人ほど、他人に対して怒りがわき上がりやすいため、ぶり返す怒りに苦しむことが多くなります。

・大人になってからも「自信がもてない」と感じる原因の多くが、親の過保護な養育態度にあります。子供を過度に守ることで、誰もが強烈にもっている「自己実現を求める衝動」を実現する機会を奪ってしまうからです。

・親から独立するということは、親の信念に関係なく、自分自身の感じ方を大切にすることです。

・「あの優れた人に比べたら私なんかダメだわ」という思いの強い人ほど、その反動として、別の誰かのことを自分よりダメだと見なして軽蔑心を抱いているものです。

・自信がなく劣等感の強い人ほど「自分が上か、この人が上か」と、人に上下の格差をつけて見てしまいます。こうして、人と対等な仲間意識を持ちづらくなるため、孤独を募らせてしまうのです。

・「誰々に悪いから……」と遠慮する人がいますが、本当は相手のことを思いやっているのではなく、自分が「図々しい人だ」「無礼な人だ」などと悪く思われることを怖がっているのです。

・なぜ、そこまで人の目を気にして、心に重荷や制限を作ってしまうのでしょう。それは、親との関係の中で「素の自分では受け入れてもらえない」と感じた経験からきています。

・人見知りの度合いが強い人ほど、自分の中にある怒りに恐怖心や罪悪感を持っていて、それを受け容れることができていません。このため、日頃は怒りを感じないように無意識下に押し込めています。自分の中にある得体のしれないこの感情を「自分の中に、何かわけのわからない恐ろしいもの、邪悪なものがある」と感じます。やがて、その正体について、「そうか、周りの人間が私を攻撃しようとしているんだ。だから私は怖いんだ」という理屈づけをおこないます。これが、人見知りという症状が生まれる心理メカニズムです。

・彼女なりに気をつかってはいたからです。でも、彼女が気をつかっていたのは、「嫌われないか」「悪く思われないか」「関心を得られるか」という自分の身にかかわることでした。相手が欲しいもの、必要なものをその人の身になって理解し、与えるという意識を持てないのです。

・私たちが感情を感じないように押し殺すとき、特定の感情だけを抑えつけるのではなく、生命エネルギーそのものを押し殺すことがあります。それがうつ状態です。

・うつ気分の底には、強い怒り、うらみ、悲しみ、さびしさ、罪悪感などのつらい感情があります。ですから、あなたの感情を表現することも役立ちます。気持ちを紙に書いたり、心にあるわだかまりをなぐり書きしたり、絵にしたり、詩にしたりするなど。

・「傷ついたり、弱いと感じてはダメだ」と信じている人が、その感情を感じそうになると、それを打ち消す目的で怒りを感じることがあります。

・身の上の不幸を嘆き、幸せになりたいと願っているのですが、それと同時に、不幸なままでいることのメリットを手放せずにいるのです。

・彼女は他の人たちに「あなたが正しい」と言わせたかったのです。でも、彼女は他人の間違いを一方的に糾弾するので、そんな彼女に同調したくなる人はおらず、孤立していたのでした。

・怒りは怒鳴ったり暴力をふるったりして発散すればいいわけではありません。それでは、いつまでも解消しないのです。大切なことは、怒りを十分によく感じることです。どんな感情も、感じ尽すことで変化します。

・必要なのは、話し手の悲しみ、怒り、空虚感などの気持ちに寄り添う姿勢であり、何を言うかはあまり重要ではありません。悲しみにくれる話し手は、聞き手が言ったことなど覚えてはいません。話し手が覚えているのは、相手が悲しんでいる自分と一緒にいてくれた、という事実です。








ぶり返す! 「怒り」「さびしさ」「悲しみ」は捨てられる!

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