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『成長から成熟へ さよなら経済大国』 [☆☆]

・日本民間放送連盟では、テレビにCMが入れられる時間は、1週間の総放送時間の16%までとしているのですが、テレビショッピングはCMじゃない、生活情報番組だからかまわないということらしい。

・人はなぜ福袋を買うのか。答えは簡単で、「買うものがないから」です。「ほしいものが見つからないから」です。でも、「何かが買いたいから」なんですね。

・もともと「生活」は最上限を求め、「生存」は最低限を求めます。

・広告の目的はできるだけ多くの人に、いま持っている物に不満を抱かせることだ。

・大量生産はそれによって製品の値段が下がるからいいことなんだと、ぼくが中学生のころに聞かされていたのは間違いではなかったけれど、それには一日にあんぱんを100個くらい平らげる食欲が必要だったということでしょう。

・賛成論の代表的なものは、どんな製品にも、いちばん弱い部分がある。その部分の寿命に合わせて製品の死亡日を設定すればいいんじゃないか、という考え方です。

・設計された寿命の目標がなければ、製品の大部分は、他の部分よりも生き永らえることになり、けっきょく不必要なコストを付け加えることになる。

・表現者の仕事に「面白い」とか「つまらない」といった印象を言うだけじゃ批評にならない。その印象を手がかりに、逆に作品の制作プロセスをたどっていき、この部分がたとえばこう変わったら作者の意図がもっと鮮明になったのではないか、といったような提案性を持たなければ批評にならない。

・70年代の半ばから80年代にかけては、メーカーの広告よりも百貨店やスーパーなどのストアの広告に活気が見られました。

・「古事記」とか「日本書紀」というのはこの国の成り立ちを広告的に書いたものだし、いまの平和憲法だって、日本の国体を内外に広く広告する働きがあります。

・豊かさを測るモノサシには、「カネ」尺と「ヒマ」尺という二つのモノサシがあります。

・カネもヒマも両方ともゼロの場合。これはおなじみ「貧乏暇なし」の状態。

・「貧乏暇あり国」こそが、実はいまご案内している「生活大国」のことなのであります。

・貧乏ということばがどうしてもいやだという方は、「貧乏」を「質素」と言い替えてもけっこうです。

・富がたえず増加しつづけてきた過去四分の一世紀の間、ほとんどの人々は指数関数的成長は無限にはつづけられないという、この明らかな事実を直視する勇気がなかった。

・DO THIS OR DIE. (これをするか、さもなくば死になさい)

・「DO OR DIE」という言葉には、「角番」とか「死ぬ気でやる」といったいみもある。

・ほとんどの広告は、知的な人々を無視してきた。その結果として、いまやほとんどの広告は知的な人たちに無視されているのだ。





成長から成熟へ さよなら経済大国 (集英社新書)

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