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『Google vs トヨタ 「自動運転」は始まりにすぎない』 [☆☆]

・自動運転車が携帯電話のように移動通信システムにつながっているのであれば、今のスマートフォンのように通信事業者から購入することもあり得る。

・日本人は、トヨタが製造業のロールモデルであると思っている。ところが、データから見るトヨタは、そうした思い込みが幻想に近いということを示している。収益性を示す売上総利益率は20%前後と、日本の製造業の中でも高くはない。

・現在トヨタをロールモデルにしている限り、日本の製造業は高い収益率を実現する事業モデルに転換するきっかけを見い出すことはできないのだ。

・これまでの競争のルールを変えることで、イノベーションを起こそうとする者、時として新規参入者の定石は、「長いバリューチェーンを崩すこと」にある。

・バッテリーが10倍効率的になれば、これまで考えが及びもしなかったほどに世界を変えることができると考えている。10倍効率化したバッテリーは、電気自動車だけでなく、電気飛行機すらも生み出すことができる。

・学校や会社が終われば、そこまで自律運転車が迎えにくる。その後に駐車場がない場合は、「エグザイル(流浪)モード」にして、自律運転車があてもなくふらふらと、かつエネルギー効率を考えながら街を徘徊するのである。

・ワトソンの具体的なサービスは今後いろいろと検討されていくであろうが、コールセンターのように、人を介して労働集約的な作業を必要としていた仕事がコンピュータによって取って代わられることもありえる。

・イノベーションとは「新旧を入れ替えるためのツール」であり、多かれ少なかれ既存のシステムを潰しにかかる。つまり、「イノベーションを起こせ」という掛け声は、誰かを「潰せ」という発言に近い。イノベーションは常に残忍さを持ち合わせているのだ。

・日本人はイノベーションが「既存の市場やシステムを維持しながら新しい市場を積み上げていくことができるもの」というような幻想を持っているのではないだろうか。ここが米国とのイノベーションに対しての認識の違いだ。



Google vs トヨタ 「自動運転車」は始まりにすぎない (角川EPUB選書)

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  • 作者: 泉田 良輔
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
  • 発売日: 2014/12/10
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