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『プレデターシンキング 略奪思考』 [☆☆]

・「よいもの」や「悪いもの」など存在しない。すべては、他の何かと比べて「よりよい」か「より悪い」か。

・原則は持続するが、公式は続かない。

・クリエイティブだと自称する人は多いが、その多くは単なるスタイリストだ。

・逃げ道はない。傍観者になる余地もない。誰もがどちらかを選ばなければならない。食う者になるか、食われる者になるか。選ばなければ、誰かに運命を決められる。

・理科の授業で習ったことを思い出せ。物質は創造も破壊もされない、という自然界の大原則を。物質は状態を変えるだけ。

・売上を伸ばしたいなら、増大分がどこかから手に入れなければならない。売上をどこから手に入れるかについて明言した報告書を目にしたことはあるか? カネという「下劣」なテーマを論じたことは?

・お前たちは警官志望だろうが。それなら、普通の市民のように行動するな。起きていることを見過ごすな。周囲のすべてのことに「常に」注意を払え。

・制作される広告のうち、良い印象を残すものは4%、悪い印象を残すものは7%。目に留まらず記憶にも残らない広告は、89%。懸念すべき数字は「7%」ではない。「89%」のほうだ。

・真実であろうとなかろうと関係なかった。大切なのは、受け手がその話を信じたがるか。

・大学で教育を受けた者ばかりの業界人は、知的な人間が納得する解決策ばかり思いつく。自分と同じような人間が納得する解決策を。問題がひとつ。業界の外の世界にいるのは、ほとんどがそんな人ではない。

・人が知っているのは「自分が知っていること」だけだ。誰かに何かを教わるまで、その何かは可能性としてすら存在しない。それを知ったら、それを知らない人がいることが信じられない。それを知ったら、知らなかったときへは引き返せない。

・私が大好きな広告は山ほどある。だが、それが宣伝している製品を買うことはめったにない。

・私にとって広告の定義は──クライアントをライバルの上に立たせるもの。ただそれだけ、上に立たせるだけだ。そして、上に立つだけですべてがうまくいくわけではない。

・私の子供時代、こんな明快な格言があった──頼まなければ手に入らない。だが大半の人は、望まない返事を恐れて頼むことをためらう。怖いのは拒絶されること。拒絶が怖いから頼まない。だから手に入らない。

・広告業界には、許可なしでは何もしない若手クリエイターが何人もいる。許可? 彼らは拒絶というリスクに賭けない。

・拒絶は道路上のスピードバンプ(減速帯)のようなものにすぎない。

・山ほどのカエルにキスしなければ、王子様にはめぐり会えない。

・誰もが、称賛こそがいいものだと考える。だが、称賛は成長の助けにならない。称賛の意味はこうだ。「そのままで正しい。変わるな」

・彼らが話す言葉をそのまま文章にしたら、何が書いてあるのかも理解できないはずだ。ならば、逆のことをしろ。書くように話せ。文章を書くときは要点を考え抜き、それだけを書く。話すときもそうしろ。

・3年間まったく言葉を使わずにいろ。そうすれば、言葉なしでもやっていけることに気づく。それに気づけば、どうしても言わなければならないことしか言わなくなる。そのとき、言葉はよりパワフルになる。単なる「騒音公害」ではないものに。

・ピカソは言った。「創造性の敵は「センス」だ」 その意味するところは、いいセンスは誰もが認識し、同意できるということ。いいセンスは既成の基準に従っている。だから抵抗なく受け入れられる。だから新しいもの。クリエイティブなものにはなれない。

・不安は現実ではなく、単なる感情だ。不安に対処する必要はない。不安を感じるのは、新しい状況にいることの表れにすぎない。安心できないのは新しい状況にいるからだ。

・何かを見て「これはいい」と言えるなら、その何かは新しくない。

・実行するつもりがないなら、警告などするな。最初の脅しを言葉どおりに実行しなければ、その後のすべての脅しが単なるはったりになる。

・警告は一度だけ、聞き入れられない場合は実行する。だからこそ、警告は威力を発揮する。

・必要なのは破壊だと、彼女は悟った。望まない未来へと続く「今」を破壊しなければならない、と。

・評価できるのは成功した後。成功した後は、誰もがいいアイデアだったと言う。なぜならそれは成功したから。

・係員は答えた。「荷物検査の担当者は、担当した便に搭乗しなければならない規定なんです」 すごい話だ。乗客の荷物に爆弾がないかどうかを調べる人間は、仕事の結果に命をかけなければならない。手抜きなど、一切しなくなることは確実だ。

・貢献と献身は別物だ。何かに「貢献」するだけなら、すべてを捧げなくてもいい。結果が失敗でも、一巻の終わりではない。だが「献身」するなら、話は別だ。生きるか死ぬかの問題になる。賭けがはるかに大きくなる。

・貢献と献身の違いについて、ニューヨーカーはこんな表現をする。曰はく、それは卵とハムのようなもの。ニワトリは貢献するが、ブタは献身している。

・フランス海軍の主要な艦艇は北アフリカのメルス・エル・ケビール軍港に停泊していた。それらがドイツの手に落ちれば、大西洋上のシーレーンを断たれる恐れがある。そうなればイギリスは敗北する。そこでチャーチルはメルス・エル・ケビールに艦隊を派遣した。艦隊は軍港の外に停泊し、フランス側に最後通牒を突きつけた。「貴艦隊には3つの選択肢が存在する。1、われわれと共に出航し、ドイツ軍と戦う。2、われわれの護衛の下でアメリカなどの中立港へ向かい、戦争終結までそこに留まる。3、ただちに自沈する」。フランス軍はいずれも選ばなかった。期限の6時間が過ぎ、イギリス軍はフランス艦隊を攻撃した。

・端的に言えば、チャーチルは戦略家だった。ヒトラーは戦略家を自認する戦術家だった。

・戦略とは、全体像だ。戦術とは、全体像を構成する個々のピースだ。

・「何を」に専念し、「どのように」は戦術家に任せる──それが最高の戦略家だ。

・彼によれば、大量のテクノロジーなしでは何もできないことが米軍の弱点だった。彼によれば、米軍と戦う南ベトナム解放民族戦線はこの弱点を知っていた。巨費を投じたテクノロジーにアクセスできる限り、優位に立つのは米軍だ。だがテクノロジーを使えない状態になれば、自分たちが勝てる。

・音はイメージより力強い。音には、描写するのでなく暗示する力がある。

・星による格付けの意味も、もともとはこうだった。1つ星は、立ち寄る価値がある。2つ星は、遠回りしても訪れる価値がある。3つ星は、ここだけを目的に訪れる価値がある。

・ソニー創業者のひとり、盛田昭夫は言った。「会社を育てていくうえで最も助けになったのは、欧米実業家の徹底的な臆病さだ。彼らはリサーチなしでは決して行動しない」 失敗を避けようとすれば、成功は手に入らない。

・クリエイティブディレクターになるのは優れた仕事をしている人物だ。だがクリエイティブディレクターになれば、これまでとは役割が違ってくる。もはやピッチに出て、ゴールすることが仕事ではない。自分なしでゴールを決められるチームにすることが仕事だ。

・世界は「HAVE・DO・BE」で動いていると、大抵の人は思っている。その手に人々は、肩書きを持つ(HAVE)まではグループ責任者になる(BE)のは無理だと言う。肩書きを持つ(HAVE)、それからその肩書きに伴う仕事をする(DO)、そうして彼らはグループ責任者になる(BE)。彼らはHAVE・DO・BE主義者だ。だから、誰かに肩書きをもらおうとする。もらえるまで待ち続け、もらえないまま終わることもある。

・反対の道を行った。「BE・DO・HAVE」だ。グループ責任者になる(BE)と決める、グループ責任者の仕事をする(DO)、そうして肩書きを手に入れる(HAVE)。

・まさにHAVE・DO・BE主義だ。自分が望む肩書きをもらえるまではいい仕事をしない。そんな態度でいれば、どうなるか。

・クリエイティビティとは「今のまま」に疑問を抱き、違うやり方をすることのはずだ。疑問を持つ心をなくしたら、それは不可能になる。



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