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『一瞬で判断する力』 [☆☆]

・変化に気づく注意力と、その変化をどうとらえるかという洞察力が必要なのだ。

・予想され得るあらゆるトラブルを可能な限り事前に洗い出し、そのトラブルに対応できるよう常に備えておくことこそが、仕事の基本となる。

・人間だろうと、機械だろうと、問題があれば何かを訴えている。トラブルを伝える客観的な事実が出ているはずだ。そこをきちんと「違和感」として汲み取る能力は、システム運用に携わる者にとって、大きなトラブルを未然に防ぐために大切である。

・緊急事態が起きている時に、手順書をじっくりと読んでいる時間はない。だから、宇宙飛行士には基本的に、速読で理解できることが重要になってくる。

・何かのケースを学ぶとき、「もし自分がシステムの設計者だったら、どう作るか?」と考えながら学ぶとシステムを本質的に理解できるというものだ。

・正しい「状況判断能力」が必要になる。その能力を磨くには、いろいろな方法があるかもしれないが、NASAではT-38ジェット練習機の操縦訓練が重視されている。これは、NASA宇宙飛行士の資質維持向上訓練の根幹の1つともなっている。

・人は、よりよい答えを求めようとするあまり、頭の中でエンドレスに考え続けがちである。しかし、それはある意味、問題の放置ともいえる。

・「事を行なうにあたって、いつから始めようかなどと考えているときは、すでに遅れをとっている」というローマ時代の格言がある。行動すれば、ものごとは停滞せずに一進一退しながら進んでいくものだ。

・安全かつ確実なシステム運用のためには、慣れによる「自己満足」は禁物で、常に適切な資質維持が不可欠なのだ。

・宇宙飛行士という人種に共通して言えることがあるとすれば、自己管理が得意で、向上意欲にあふれ、目標に向かって地道にコツコツ努力することをいとわず、バランス感覚を持っている、という点かもしれない。

・宇宙飛行士は地上では華々しく扱われるが、実際の宇宙での仕事は3K+1Sだ」という。3Kは「危険、きつい、(すぐ)帰れない」。1Sは「(宇宙船が)狭い」ということを意味しているらしい。

・ISSでの時間は、イギリスにあるグリニッジ天文台での平均太陽時である「グリニッジ標準時」を使用している。

・アメリカの思想家エマーソンは「恐怖は常に無知から生じる」という名言を残した。人間の恐怖や不安というのは、自分がよく知らない、よく理解できない対象からくることが多い。

・恐怖とは、いい意味で解釈すれば、探求心や好奇心にもつながる人間の根源的な心情とも言える。

・人から認めてもらうために大切なのは、「今、自分が何を求められているか」を常に意識し、把握しておくことである。そして、「相手が自分に何を期待しているのか」を認識することが不可欠だ。

・頑張ること、努力することは、それ自体が目標ではない。目標はあくまでも自分が目指すゴールであるべきだ。

・コミュニケーションは、まず「相手と自分は違う」という認識が出発点である。

・簡潔・明快というポイントを押さえている人の会話は、テンポもよく理解しやすい。これはトレーニングによって習得できるスキルだ。

・ロシアの場合は「アネクドート」と言って、いわゆる小噺をコミュニケーションのネタとしてたくさん持っている人が多い。

・好かれることがリーダーの目的ではない。それに全員から好かれることを目指すと、リーダーは機能しない可能性が高い。何よりリーダーは、チームをまとめて、成果を上げるためにいる。



一瞬で判断する力 私が宇宙飛行士として磨いた7つのスキル

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  • 作者: 若田 光一
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 2016/08/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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  • 発売日: 2016/09/10
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