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『「嫌いっ!」の運用』 [☆☆]

・「嫌い」は、根拠のないネガティブな感情ではなく、蓄積された情報から、脳が合理性をもって判断している結果としての心の声です。

・断ることが苦手な人というのは、断られることも苦手なものです。

・ただ単に「嫌い」にフォーカスするのではなく、「嫌い」という感情がどこから生まれてくるのか、その理由に施行を巡らせてみることで、いろいろな自分が見え、自分が本当に求めていることもわかってきます。

・本当に運のいい人は、「虫の知らせ」(=不快の直感)を無視しない。

・天才を育てるには、「好き」より「嫌い」を言える環境をつくる。

・「感情」を文字情報で見るのと、頭の中で思っているのとでは、感じ方が違うはずです。なぜなら、そもそも文字は、感情や思考という脳の働き=情報を圧縮する記号ですから、文字にすることで情報の処理も速くなり、分析もしやすくなるのです。

・そもそも他人を攻撃する人というのは、大方の場合、自己評価が低いのです。

・自己評価が低い人は、自分を認めてくれる人を好み、依存する傾向があるので、とにかく褒めまくることで、相手に「自分をわかってくれる人」と印象づけるのです。これを継続することで、「自分をわかってくれる人はこの人しかいない」と感じさせ、心理的に依存させるという方法があります。

・物理的な距離を取れない場合は、「ああ、もうこの人は私の話が伝わらないくらい老いてしまったのだ」「明日は我が身、自分はこんなふうに老いないように脳トレしよう」などと気持ちを処理し、心の距離を取るのです。

・相手に自分の気持ちをわからせるよりも、穏やかな日々を過ごすことが大事だと捉えて、言い返すことをやめるのです。一生懸命伝えても伝わらない相手には、黙っておくという選択肢を取るほうが知的なのです。

・唯一、価値が測れるとすれば、それは自分自身の昨日と今日の能力の差ではないでしょうか。昨日できたことと、今日できることを比較することです。

・他人を嫌う自分を許せないと、自分を嫌う他人も許せなくなります。

・優秀な実績を残すような人は、やるべきことを考えると同時に、やらないことを決めて、時間や労力を効率的に使います。

・私が嫌いだったのは、「泳ぐこと」でも「プール」でもなく、「水泳の授業」だったのだろうということがわかりました。

・「好き嫌いはいけない」という教えは、子供の頃は必要なことかもしれません。それはビルの足場のようなもので、人間形成の最初の段階では必要だとは思いますが、ビルが出来上がったら、足場はもう不要でしょう。大人になり、これから自分を存分に生かすというときに、「嫌いになってはいけない」という、子供の頃の足場が残っているとそれが足かせになりかねません。



「嫌いっ!」の運用 (小学館新書)

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