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『武士道エイティーン』 [☆☆]

・怖いと思ったら、それを今度は自分で使え。怖がってるばかりじゃなくて、相手を怖がらせろ。恐怖を使いこなせ。自分のものにしろ。

・冷たい飲み物は新陳代謝を鈍らせる。何かを飲むなら常温のお水にしといた方がいい。

・実はけっこう、悩み始めるとウジウジするところがあって。まあ、そういう自分が嫌いだから、逆にサバサバしてるふうに見せてるところもある。

・最良の構えは中段。これは長い剣術、あるいは剣道の歴史の中で構築された論理だ。一介の高校生が、面白半分で覆せるほど薄っぺらなものではない。

・剣術は、相手を傷つけない竹刀と、自らが怪我をしない防具を採用した時点で、真剣勝負を想定した武術から、打ち合いそのものを楽しむ「剣道という名のスポーツ」になったのである。

・打ちは、現在の剣道のような梃子を利かせた真っ直ぐなものではなく、腕力で叩き斬る──それまでは「薪割剣術」などと揶揄されていた野蛮な打ち方こそ、戦場では効果的であると判明した。

・剣道には「公開性」と「共通性」がある。どこへいっても同じ礼法、同じ規則で、安全に戦える。

・授業でもなんでもなかった。解説も工夫も一切なし。教師と生徒による、単なる教科書の朗読会にすぎなかった。

・私は、これでいいのか。このままただ老いて死ねば、それでいいのか──。

・人間は、吸う瞬間には動けない。その吸う瞬間に打突を合わされたら、負ける。

・男ってのは、戦いに浪漫を求めるところがあるからな。展開がないと、つい自分から技を出しちまう。まあ、要はカッコつけだ。

・カエルみたいな顔した子だな、と思った程度だった。が、カエルも慣れると段々可愛く見えてくる。

・今みたいに携帯もなく、よほど大事な用でもなければ電話もしないのが普通の時代。学校が違ったら、友達なんて別世界に消えてしまったも同然だった。

・お前は俺に何を相談したい。考えがまとまっていないなら、まとめてから話にこい。

・逮捕術というのは、柔道と剣道と空手をミックスした上に、武器を数種類使い分けるという「超総合格闘技」なのだ。

・天才でもなんでもない。自分じゃなんにも考えらんなくて、誰かの真似をする以外、取り得なんてなんにもない、ただのコピー人間だ。



武士道エイティーン

武士道エイティーン

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/07
  • メディア: 単行本



タグ:誉田哲也
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