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『自分を立てなおす対話』 [☆]

・理不尽な問題による「被害者ストーリー」から、「少しでも自分が主人公となれるストーリー」に書きなおすことです。

・自分を動かすストーリーを作り続ける、更新し続ける。動いていく、動き続けることで、局面を転じる。

・組織の中の不合理な問題、不条理な問題に問題解決思考を適用すると、問題が複雑になってしまう場合がある。問題解決思考の基本は、原因を外に求めるからです。

・「問題解決」に対して、「問題解消」というアプローチがあります。問題を「解決する」のではなく、問題を「解消する」というアプローチ。あえて問題を解かない。解かずに、問題そのものを消そう、という発想です。

・ナラティヴとは、ナレーションのナラティヴで、「語り」のことです。意識的に作りこまれたストーリーになる前の「語り」のことで、その「語り」の特徴に注目し、言語の成り立ちがどのように現実を構成しているかを研究する考え方です。

・その人にとって現実は、その人が使う言葉によって成り立っている。(Words create Worlds.)

・語り方を変えることで、その人にとっての世界が変わる可能性がある。

・原因が特定できても、治らない、治せない。切実な問題を抱える分野で、問題解消が注目される。

・人が自分を語ることができるのは、相手がいる場合だけです。聴き手が興味を示してくれる、反応してくれるからこそ、話が進む。それがなければ、話は広がらないし、膨らまない。最初に話そうと思ったことだけで、話が終わってしまいます。

・理不尽な問題を前にして、激怒している本人には、ある種の理想の姿が前提としてあります。それが実現できないから、怒っているのです。

・わたしたちは問題を与えられることにあまりにも慣れすぎていて、自ら問題を設定することが不得意です。

・与えられた問題を論理的に分解する技術をいくら練習して身につけても、問題を自ら課題に引き寄せることができなければ、それは原因は特定できても、実行できない問題のままなのです。

・変えられないことを受け容れる「落ち着き」と、変えることに踏み出す「勇気」を持つ。

・感覚→感情→思考→行動(感じて、受けとめて、考えて、行動する)

・ある行為・行動の結果、理不尽な問題を複雑化させてしまっているとしたら、その行為・行動を生み出している、思考の癖をほぐしていく必要がある。

・行動の癖を直すために……→思考の癖をほぐす必要があり……→感情の癖を認めて→自分なりの絶対感覚を練る。

・自分を立てなおす、という好意は、つまるところ、自分なりの絶対感覚を養う、感覚を練る、ということなのです。

・理不尽さの中で苦しみ、幾多の自己矛盾と葛藤を乗り越えてきたからこそ、「痛み」を知っている。それゆえ、他者の痛みにも敏感になり、常に全体を見晴らしている。自分の痛みだけに呑みこまれていない人です。

・個人を安心して包み込んでくれるような、「大きな物語」は喪失してしまったのです。「大きな物語」が失われてしまった時代、中心が見えない時代だからこそ、個人が自らの物語を紡ぐ必要があります。



自分を立てなおす対話

自分を立てなおす対話

  • 作者: 加藤 雅則
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2011/06/02
  • メディア: 単行本



タグ:加藤雅則
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