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『文学少女と飢え渇く幽霊』 [☆☆]

・女に愛憎の混じった目で見つめられて罵られると、ぞくぞくする。だって、人間の感情で一番強いのは憎しみじゃないですか? 愛情は時間が経てば薄れて変ってゆくものだけど、ホンモノの憎しみはそう簡単には忘れられないものだし、時間が経つほど強く大きくなってゆくもんだと思いませんか?

・愛しているから憎み続けることができるし、憎んでいるから愛し続けることができる。

・道に迷うことを苦にしてはならない。ども路でも足の向く方へゆけば必ず其処に見るべく、聞くべく、感ずべき獲物がある。

・夢は望めば叶うなんて、痛い目を見たことのない未熟な子供の、無責任な戯言だ。

・物語の主人公たちは、いつも不幸な思い込みや擦れ違いから離ればなれになり、破局への道を突き進んでゆく。本来ハッピーエンドのはずの物語が、ほんのちょっとの誤解や策謀で、悲劇に早変りしてしまう。



”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)

  • 作者: 野村 美月
  • 出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2006/08/30
  • メディア: 文庫



タグ:野村美月
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