SSブログ

『プラグマティズムの作法』 [☆]

・兎に角、社会の至るところで、「何の目的や意味があるのか」をろくに考えもせずに、いろんな人がいろんなことをし始めれば、その社会が停滞することは間違いない。

・パンとワインについての見解が、プロテスタントとカトリックで異なっているとのこと。プロテスタントでは、パンやワインは、あくまでも「比喩」として、キリストの肉であり血なのですが、カトリックでは、パンやワインは、「文字通りまさしく」、キリストの肉であり血なのだと考えるのだそうです。

・プラグマティズムの格率とは、「何かについて考えるときはいつも、それが、どういう風に「役立つのか」ということ「だけ」を考えるようにしなさい。それ以外のことを考えたって、何の意味もないのだから」と意味しているということになります。

・ヨーロッパでストックしたむだを、アメリカでいっぺん思いきって捨ててしまったんですね。

・君が今、一生懸命研究しているその経済モデルなるものは、君の出世や権威付けのための道具以上のものなんかじゃない。

・経済学には、「新古典派経済学」という一派があり、これが大変に大きな影響力を保持する「主流派」を形成しています。この「新古典派経済学」に従えば、「消費者と生産者が自由な市場で自由に競争すれば、価格調整メカニズムを通して、自ずと、努力の足らない無能な生産者が潰れ、有能な生産者だけが生き残り、消費者は安くて良いものを手に入れるようになる」ということが予期されています。

・日本人というのは、ちょっと他の日本人が知らない新しい理論を学べば、それを鼻にかけ、おれは偉いんだと選ぶってしまう。

・バカのくせに、というかバカだからこそ、ちょっと新しい理論を知ったりして権威があったりすれば、それでメチャクチャ偉そうに振舞ってしまう。

・世界の貿易船は年々大型化していき、ついに、世界の貿易船の一番大きなランクの船が立ち寄ることができる港が日本には一つもない、という情けない状況となってしまいました。

・道州制を主張する人々の口からは、その道州制によってどのようにこの国が良くなるのかが明晰に述べられた形跡は、ほとんど窺えないのが実情です。そこにあるのは、地域の権限の強化と中央政府の権限の削減という方向性ですが、肝心のその方向性によって、どのようなメリットが存在するのかが明らかではないのです。

・プラグマティストであるなら、「カネ儲け」をするにしても、その「カネ」で何をするのかの目標を持っています。



プラグマティズムの作法 ~閉塞感を打ち破る思考の習慣 (生きる技術! 叢書)

プラグマティズムの作法 ~閉塞感を打ち破る思考の習慣 (生きる技術! 叢書)

  • 作者: 藤井 聡
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2012/04/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



タグ:藤井聡
nice!(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

トラックバック 0