『「中卒」でもわかる科学入門』 [☆☆]
・従来はコトである本の内容と、モノである媒体としての本は不可分でした。これが電子書籍という純粋なコトになると、本は物理的な制約から解き放たれ、無限にコピーできるようになったのです。
・現代の商取引においては、コトの割合が急激に増えています。スマホでアプリやコンテンツを購入するのは、もはや私たちの日常です。
・コトはいくら売っても減らないので、人気のあるコトを持っている人の元には莫大なカネが集中することになります。
・世界的に経済的な格差が広がっていますが、その原因の1つはモノとコトを同じカネで扱っていることにあるのかもしれません。
・哲学との境界が曖昧だった頃の「科学」と、現代科学の一番の違いは「なぜ」だけでなく、「ナンボ」も語るようになったということでしょう。かつては定量的に物事を観測するよりも、定性的に物事を捉える異論が多かったのです。「ゼノンのパラドックス」も、定性的な議論から生まれてきたといえるでしょう。
・古代、中世において、定量的なものの考え方は科学ではなく、商売の世界で先行していました。ニュートン以前の優れた数学者たちは、何らかの形で商売に関わっています。
・私たちの体内にはカリウムという元素が含まれており、そのうち0.0117%は放射性同位体(放射線を出す)のカリウム40で、カリウム1g当たりの放射能強度は30.4Bq(ベクレル)になります。人体の元素構成比を調べてみると、カリウムは0.2g。体重80kgの人なら、そのうちの160gがカリウムということです。30.4×160=4800Bq 「○○から××ベクレルの放射能が検出された」というニュースがよく流れますが、私たち自身が数千から1万程度の放射能を持っているのです。
・水道水が放射性物質に汚染されたと言うけれど、1リットル当たり、100Bqか。これなら私が出している放射線の100分の1だから、「ただちに影響がない」というのは間違っているわけではなさそう。
・毒を持っていないくせに毒を持っている生物を真似る生き物もおり、それがベイツ型擬態です。
・何を言ったかではなく、誰が言ったかで物事を判断する。これを権威主義といいます。
・これは、本物の科学者と、偽者を見ぬくポイントでもあります。本物は「私のことを疑ってください」と言い、偽者は「私を信用してください」と言うものです。
・現在の戦争において、必要なのは大きなハイテクではなく、小さなローテクです。現代のテロとの戦いにおいて、高価な最新鋭戦闘機のF22はどれくらい有効なのでしょうか?
・日本における巨大科学プロジェクトには、途中でやめる決断ができないという問題点があります。
・血税を投入した以上、絶対に失敗は許されない、少なくとも「これは失敗ではありませんでした」という口実が見つかるまではいつまでも続く……。
・どんな功績を上げたかに劣らぬほど、どんな難題に挑戦したかを評価する姿勢こそが、米国を現在唯一の超大国にした最大の原因だと私には思えます。
・あらゆる人々が雇用されるようにするということは、エネルギーや資源をはてしなく無駄にするということです。
・十分な量が全員に与えられると、人はがっつかなくなる。それをネットの定額制が証明しました。今、パソコンや携帯電話でインターネットに接続していて、「できるだけ多くデータをやり取りしないともったいない!」と焦る人はどれだけいるでしょう?
・100人中100人が必死に働かないといけない社会は、ゆとりがなく、非常時に対応できません。
・「働かざる者食うべからず」が常識であった社会では、勤労が美徳とされてきましたが、今はこの常識を改めて見直すべき時期に来ています。
・誰も作ったことのないものを、あらかじめ想定することはできません。試行錯誤や偶然こそが新しい発見や発明を生み出すのであり、それを可能にするのは「暇」でしょう。
・職人というのは、出来る人ではありません。自分が今何が出来ないかを知っている人です。
・学者というのは、知っている人ではありません。自分が今何を知らないのかを知っている人です。
・自分がまだ出来ないことを出来るようにしたがるのが職人で、自分がまだ知らないことを知りたがるのが学者という言い方もできます。
・現代の商取引においては、コトの割合が急激に増えています。スマホでアプリやコンテンツを購入するのは、もはや私たちの日常です。
・コトはいくら売っても減らないので、人気のあるコトを持っている人の元には莫大なカネが集中することになります。
・世界的に経済的な格差が広がっていますが、その原因の1つはモノとコトを同じカネで扱っていることにあるのかもしれません。
・哲学との境界が曖昧だった頃の「科学」と、現代科学の一番の違いは「なぜ」だけでなく、「ナンボ」も語るようになったということでしょう。かつては定量的に物事を観測するよりも、定性的に物事を捉える異論が多かったのです。「ゼノンのパラドックス」も、定性的な議論から生まれてきたといえるでしょう。
・古代、中世において、定量的なものの考え方は科学ではなく、商売の世界で先行していました。ニュートン以前の優れた数学者たちは、何らかの形で商売に関わっています。
・私たちの体内にはカリウムという元素が含まれており、そのうち0.0117%は放射性同位体(放射線を出す)のカリウム40で、カリウム1g当たりの放射能強度は30.4Bq(ベクレル)になります。人体の元素構成比を調べてみると、カリウムは0.2g。体重80kgの人なら、そのうちの160gがカリウムということです。30.4×160=4800Bq 「○○から××ベクレルの放射能が検出された」というニュースがよく流れますが、私たち自身が数千から1万程度の放射能を持っているのです。
・水道水が放射性物質に汚染されたと言うけれど、1リットル当たり、100Bqか。これなら私が出している放射線の100分の1だから、「ただちに影響がない」というのは間違っているわけではなさそう。
・毒を持っていないくせに毒を持っている生物を真似る生き物もおり、それがベイツ型擬態です。
・何を言ったかではなく、誰が言ったかで物事を判断する。これを権威主義といいます。
・これは、本物の科学者と、偽者を見ぬくポイントでもあります。本物は「私のことを疑ってください」と言い、偽者は「私を信用してください」と言うものです。
・現在の戦争において、必要なのは大きなハイテクではなく、小さなローテクです。現代のテロとの戦いにおいて、高価な最新鋭戦闘機のF22はどれくらい有効なのでしょうか?
・日本における巨大科学プロジェクトには、途中でやめる決断ができないという問題点があります。
・血税を投入した以上、絶対に失敗は許されない、少なくとも「これは失敗ではありませんでした」という口実が見つかるまではいつまでも続く……。
・どんな功績を上げたかに劣らぬほど、どんな難題に挑戦したかを評価する姿勢こそが、米国を現在唯一の超大国にした最大の原因だと私には思えます。
・あらゆる人々が雇用されるようにするということは、エネルギーや資源をはてしなく無駄にするということです。
・十分な量が全員に与えられると、人はがっつかなくなる。それをネットの定額制が証明しました。今、パソコンや携帯電話でインターネットに接続していて、「できるだけ多くデータをやり取りしないともったいない!」と焦る人はどれだけいるでしょう?
・100人中100人が必死に働かないといけない社会は、ゆとりがなく、非常時に対応できません。
・「働かざる者食うべからず」が常識であった社会では、勤労が美徳とされてきましたが、今はこの常識を改めて見直すべき時期に来ています。
・誰も作ったことのないものを、あらかじめ想定することはできません。試行錯誤や偶然こそが新しい発見や発明を生み出すのであり、それを可能にするのは「暇」でしょう。
・職人というのは、出来る人ではありません。自分が今何が出来ないかを知っている人です。
・学者というのは、知っている人ではありません。自分が今何を知らないのかを知っている人です。
・自分がまだ出来ないことを出来るようにしたがるのが職人で、自分がまだ知らないことを知りたがるのが学者という言い方もできます。
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