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『センスの磨き方』 [☆☆]

・センスが最も現れるのは、実は日常の些細な瞬間です。センスを磨きたければ、当たり前のことにセンスを意識して取り組むことです。

・体制側が、反体制な意見すべてに貼るレッテルが「口答え」なのです。体制側が「口答え」を規制し、思考停止させ、服従させるのです。

・そもそも英語は、あくまでコミュニケーションの「ツール」です。料理を作るとき、包丁を使います。しかし、包丁教室というものはありません。あくまで、料理教室でなければいけないのです。ツールの扱い方を教える英語教室は、達成感もなく、つまらないものです。

・英語を字幕なしで愉しみたければ、リスニングの特訓などせずに、同じ映画を何回か見ます。最初は日本語字幕で、慣れたら英語字幕で、仕上げは字幕なしで。

・他人の目を気にして、おしゃれじゃなきゃいけない、これがトレンディーだから、とやっていることにセンスを感じられません。終わりのない借り物競争を一旦放棄すべきなのです。

・そういう人は、鴨居の上、冷蔵庫の下のホコリを想像できますから、「まだまだ汚い」と思います。掃除には、「汚い」を想像する力が必要ですし、同時にきれいか自問する美意識が問われます。

・勿体ないと言って、食べることを強制したら病気の人間が増え、医療費が増大するなど、別の問題が発生するだけです。

・親も親で、ただ話したいから話しっぱなし、子供の話を聞かない、ということもよくあります。

・同じ話を何度も聞かされるのなら、英語教材でも聞きたいと思ってしまいます。

・多趣味は無趣味です。社会勉強には多少なれど、八方美人でミーハー、謙虚さが欠けると悪趣味にまでなります。あらゆる趣味の中で一番つまらない趣味が多趣味なのではないでしょうか。

・地球上の多くの人が、殺し殺される映画ばかりを娯楽として見ているわけですから、「WHAT YOU SEE IS WHAT YOU GET」という諺のとおり、人は見たものが現実に振りかかるとしたら、我々はこれからも激しく殺し合ってしまうのでしょうか?

・エッフェル塔、サグラダ・ファミリア、ロンドンブリッジ、マーライオン……。ひたすら、アリバイを残すように名所を巡り、記念撮影を繰り返す人がいます。スタンプラリーの旅はセンスが悪いです。

・ガイドブックにない感動や思いがけない価値観との出会いの方が、遥かに心に響く旅体験です。

・価値が低くても、価格だけが高いブランド物もたくさんあります。むしろ、価値以上に高く売るから、ブランドは儲かるのです。

・なぜ、日本のメーカーはスマートフォンを作る技術がありながら、iPhoneを生み出せなかったのでしょう。センスがない人は、スマホから拡がるライフスタイルの革命を感覚的に理解できなかったのです。感覚的に自己判断できないから、曖昧な経営判断になってしまったのです。

・日本では、パンツを選べない人が、政治、官庁、企業の重要ポストにいるから、つまらない街並み、つまらない建物、つまらないモノばかり増えるのです。

・奥さんの選んだネクタイをそのまま付けている社長や役人は、つまらない商品や国しか作れません。

・西郷隆盛は「徳高き者に高い位を、功績多き者には報奨を」と述べています。センスとパンツを追加してみると、「自分でパンツを選ぶ徳高き者に位高い位を、センスのいい人に権限を」となります。

・ウォーホルのキャンベルのスープ缶アートは、20世紀の芸術の革新でした。こちらもたんに「既存の2つの要素を組み合わせた」だけの話です。ここから「自分」を個性的にデザインする方法が見えてきます。カリスマを2、3人選び「切り取り、組み合わせる」だけです。カリスマは、現実の人でも、映画、マンガや想像上の人物でもかまいません。

・「金持ちは長財布を持ち歩く」という通説は嘘です。真のお金持ちは、お金持ちであることに気づかれたくないのです。

・「見栄を張って、人よりおしゃれになることはセンスがいい」と世間や常識によって定められているのです。そこに反発することはムダな抵抗です。だから、男性も、見栄と見映えにもっとこだわるべきです。

・「もし、サメだらけの海に落ちたら闘える?」 これは一般常識問題ではありません。正解を引っ張ってくるのではなくクリエイトする質問です。

・流行に敏感で常に最先端のトレンドを押さえた完璧な着こなしをしている。そんなファッショナブルな男になれるのは、おしゃれする閑はあるけど、自分の定番服がない、社会からの要請も少ない人なのかもしれません。

・日替わりのファッショナブル人間は、ただ自分のスタイルがなく、ナルシストで、成金趣味にしか見えない格好悪い人です。

・自分のスタイルを完成、定義してしまうと、あとはメンテナンスと主張を続けるしかありませんから、アート製作やモノ作りを愉しむどころか、作風やスタイルが自分を蝕みます。

・妥協は単なる諦めではありません。自縄自縛のパラドックスから抜け出す知的で高度なテクニックです。

・何かを頼むとき、「よろしくお願いします」と云うのは簡単です。しかし、人となりを決めるのは、お世話になった後の行動なのです。さんざん世話になっておいて、パタリと連絡が途絶えてしまうような人もいます。

・イヴの意味としてクリスマス前日と思っている人も多いようですが、イヴはクリスマス・イヴニングのイヴですから、本当は「クリスマスの夕べ」です。教会暦では、クリスマスは24日の日没より始まり25日の日没に終わりますから、イヴはすでにクリスマスという宗教イベントの行事期間中そのものです。





センスの磨き方

センスの磨き方

  • 作者: トミタ・ジュン
  • 出版社/メーカー: アチーブメント出版
  • 発売日: 2013/09/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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