『独裁力 ビジネスパーソンのための権力学入門』 [☆☆]
・将来像はシンクタンクや参謀でも描けます。しかし、組織を通じてコンセプトを現実化することができるのは権力者だけです。
・独裁力も、スポーツや語学と同じです。原理原則をまずアタマで理解し、汚い手段にも免疫をつけ、かつ肝心なときに力が発揮できるよう、常にトレーニングする必要があります。
・今は、好むと好まざるとにかかわらず、乱世です。乱世においては権力についてのリテラシーが必須です。
・今や日本も、起業家にとって、ビジネスをスタートする時点の起業環境はいいわけです。困るのは出口です。ビジネスの入り口ではなく、「出口」が非常に狭いことです。事実上、株式上場しか出口がないのが実情です。アメリカのように、ある程度成功したベンチャー企業が大企業にM&Aで買収される、という出口がほとんどありません。
・大企業に買収しない理由を聞くと、「買わなくても、社内に人材がいるので同じことができる」という返事が多く返ってきます。つまり、M&Aの結果、社内の人材とかぶる人間を増やして社内に軋轢が生じることを怖れているわけです。
・もし、論理的に客観的に誰が見ても正しい戦略、細部まで詰めることのできる戦略があるとしたら、誰かほかの競合他社がやっているはずです。そのような陳腐な戦略では、勝つことができません。
・既存の事業を全部黒字にする、というのは戦略でも何でもありません。投資家なら、まず49事業もあるという時点で、戦略がない、あるいは、たとえリーダーの頭に戦略があったとしても、それを実現する権力基盤がない、と考えるのが普通でしょう。
・文化の問題だと指摘され、「そもそもこの組織に内在する根本の問題、さらには日本人であることが問題」と言われてはどうしようもありません。一種の思考停止であり、どんよりとあきらめ感に覆われるだけで、何の解決案にもつながりません。
・多くのリーダーは、あまり現場に口を出すと嫌われるので遠慮し、権限移譲イコール「現場に丸投げ」と勘違いしています。
・経済学がおカネについての学問であるのに対して、政治学は権力についての学問、ということになっています。
・徒党を組んでいるのでけしからん、権力=悪という次元にとどまっていては、権力を理解することはできず、権力欲だけの人に牛耳られるだけです。
・権力者にとっての最低の悪夢は、代えようにも代わりがいない重要ポストに言うことを聞かない人間が居座り続けることです。
・最適な報酬とは、満足感はあるものの、多すぎない報酬です。
・コンパックとの合併により、コンパックの株主を代表する取締役が5人、取締役会に入ることになりました。これによりHPのもともとの取締役の数は大きく減ることになったのです。つまり、古い取締役を追い出すためにM&Aを活用したとの解釈が可能です。
・マキャベリも、「君主たる者、たとえ愛される君主象は捨てざるを得ないとしても、恨みや憎悪だけは避けなければならない。それでいて、怖れられるよう努めなければならない」と書いています。
・専制国家では、立派な軍隊は国内の治安維持のために存在するだけで、対外戦争には弱いのです。
・年功序列は、つまりは年齢による身分制ということです。
・孫子は、簡単に言うと、カネをかけずに安上がりに、クイックに勝てるときは戦争をするし、戦争を仕掛けてみて、勝てそうにないときはカネを無駄にせずにさっさと退却すべし、という考え方です。
・思うままに時間と場所を決めることのできる力が、本当の権力だということを忘れてはなりません。
・権力者にとって、不必要に自分の手の内を見せることは、べからず集の最上位に来る禁止事項です。
・日本の官僚は自分独自の政策を持って、それを業界に押し付けているのではなく、それぞれの業界から突き上げられ、業界のカルテル的な行動にお墨つきを与えるだけの存在。
・「言わなくてもわかるはず……」というのは、自然の延長線上の共同体(ムラ)では通用しますが、主体的に選択した人が集まる人工的な組織には、言葉で伝えられる「○○ウェイ」を熱く語ることが必要になるのです。
・独裁力も、スポーツや語学と同じです。原理原則をまずアタマで理解し、汚い手段にも免疫をつけ、かつ肝心なときに力が発揮できるよう、常にトレーニングする必要があります。
・今は、好むと好まざるとにかかわらず、乱世です。乱世においては権力についてのリテラシーが必須です。
・今や日本も、起業家にとって、ビジネスをスタートする時点の起業環境はいいわけです。困るのは出口です。ビジネスの入り口ではなく、「出口」が非常に狭いことです。事実上、株式上場しか出口がないのが実情です。アメリカのように、ある程度成功したベンチャー企業が大企業にM&Aで買収される、という出口がほとんどありません。
・大企業に買収しない理由を聞くと、「買わなくても、社内に人材がいるので同じことができる」という返事が多く返ってきます。つまり、M&Aの結果、社内の人材とかぶる人間を増やして社内に軋轢が生じることを怖れているわけです。
・もし、論理的に客観的に誰が見ても正しい戦略、細部まで詰めることのできる戦略があるとしたら、誰かほかの競合他社がやっているはずです。そのような陳腐な戦略では、勝つことができません。
・既存の事業を全部黒字にする、というのは戦略でも何でもありません。投資家なら、まず49事業もあるという時点で、戦略がない、あるいは、たとえリーダーの頭に戦略があったとしても、それを実現する権力基盤がない、と考えるのが普通でしょう。
・文化の問題だと指摘され、「そもそもこの組織に内在する根本の問題、さらには日本人であることが問題」と言われてはどうしようもありません。一種の思考停止であり、どんよりとあきらめ感に覆われるだけで、何の解決案にもつながりません。
・多くのリーダーは、あまり現場に口を出すと嫌われるので遠慮し、権限移譲イコール「現場に丸投げ」と勘違いしています。
・経済学がおカネについての学問であるのに対して、政治学は権力についての学問、ということになっています。
・徒党を組んでいるのでけしからん、権力=悪という次元にとどまっていては、権力を理解することはできず、権力欲だけの人に牛耳られるだけです。
・権力者にとっての最低の悪夢は、代えようにも代わりがいない重要ポストに言うことを聞かない人間が居座り続けることです。
・最適な報酬とは、満足感はあるものの、多すぎない報酬です。
・コンパックとの合併により、コンパックの株主を代表する取締役が5人、取締役会に入ることになりました。これによりHPのもともとの取締役の数は大きく減ることになったのです。つまり、古い取締役を追い出すためにM&Aを活用したとの解釈が可能です。
・マキャベリも、「君主たる者、たとえ愛される君主象は捨てざるを得ないとしても、恨みや憎悪だけは避けなければならない。それでいて、怖れられるよう努めなければならない」と書いています。
・専制国家では、立派な軍隊は国内の治安維持のために存在するだけで、対外戦争には弱いのです。
・年功序列は、つまりは年齢による身分制ということです。
・孫子は、簡単に言うと、カネをかけずに安上がりに、クイックに勝てるときは戦争をするし、戦争を仕掛けてみて、勝てそうにないときはカネを無駄にせずにさっさと退却すべし、という考え方です。
・思うままに時間と場所を決めることのできる力が、本当の権力だということを忘れてはなりません。
・権力者にとって、不必要に自分の手の内を見せることは、べからず集の最上位に来る禁止事項です。
・日本の官僚は自分独自の政策を持って、それを業界に押し付けているのではなく、それぞれの業界から突き上げられ、業界のカルテル的な行動にお墨つきを与えるだけの存在。
・「言わなくてもわかるはず……」というのは、自然の延長線上の共同体(ムラ)では通用しますが、主体的に選択した人が集まる人工的な組織には、言葉で伝えられる「○○ウェイ」を熱く語ることが必要になるのです。
独裁力 ビジネスパーソンのための権力学入門 (ディスカヴァー・レボリューションズ)
- 作者: 木谷哲夫
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2014/04/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
独裁力 ビジネスパーソンのための権力学入門 (ディスカヴァー・レボリューションズ)
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2014/04/20
- メディア: Kindle版
タグ:木谷哲夫