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『群れのルール』 [☆☆]

・組織に属する者は皆、別の誰かに従属する。企業間の関係もそうだ。

・我々一人ひとりが目の前の情報に反応し、特定のルールに従って行動すれば、集団全体に秩序が生まれる。

・何度繰り返しても、まったく違ったゲーム展開が楽しめる。こうしたおもしろさを複雑性理論では「無限の新規性」と呼ぶ。

・個体同士の相互作用が積み重なると、ある段階で無秩序が秩序に代わり、新たな何かが「出現」する。それは一つのパターンであったり、意思決定であったり、構造であったり、方向の変化だったりする。

・必ずしもすべての闘いに勝つ必要はない。望んでいたのは、最新の状況変化に対応しながら、闘い続けることだけだ。

・知識の多様性とは、群れに多くの選択肢があることだ。選択肢は多いほど好ましい。

・自然淘汰の過程で確立された最適な手法は、ハチの持つすばらしい協調とコミュニケーションの能力を活かすだけでなく、場当たり的な行動をとるという弱点を許容するものだ。ハチの群れの賢明な選択は、まさにこの管理された混乱から生まれる。

・同じような見方をする人間ばかりだと、同じ解決策しか思いつかず、行き詰ってしまう。

・我々の脳は、原始人のころのままだ。原始人でも対応できる程度の問題なら、それでも構わない。ただ実際には、もっと複雑な思考を必要とする問題が多い。

・集団である問題を議論すると、メンバーの多くがすでに知っている問題ばかりに時間をかけ、一部のメンバーしか知らないような事実や論点は軽んじられる傾向がある。

・集団における間違いの多くは、結論を急ぎすぎることに起因する。みんなで思いつく限りの選択肢をあげてみる前に、ある選択肢を拙速に選ぶと、残った時間はそれを正当化するための根拠を探すことに費やされてしまうのだ。

・シロアリは個体同士が直接コミュニケーションをするのではなく、造っている構造物を通じて互いの行動に影響を与える。構造物が大きくなり、変化するにつれて、シロアリたちの行動も変わっていく。構造物自体が、彼らを導くのだ。

・ブログの書き込みの多くは、現在発生している事件を説明し、自分の見解を述べる、という形を採る。

・利用目的を明確にしないまま、スモールワールドやスケールフリーといったネットワークの強みを議論しても意味がないということだ。ネットワークの種類が違えば、それに適した問題も違ってくる。

・鳥たちは驚異的な群れ行動の作法を知っており、しかも頭が単純だから、同じことを反復するのも苦にならない。たとえ必要がなくても、曲芸飛行をすることが彼らの本能なんだ。こう考えれば、すべて腑に落ちる。

・通常、群れの先頭を泳ぐ魚ほど、天敵に遭遇しやすい。だがドーナツ形には先頭というものがない。魚たちが整列していることに変わりなく、互いの行動にもすばやく反応できる。それでもドーナツ型なら特定のメンバーが分不相応のリスクを背負い込むことがない。

・「肯定的なフィードバックが返ってくる確率の高い集団につく。否定的なフィードバックを受ける集団を避ける」といった簡単なルールに従えば、友達を中心とした群れが自然と組織されるんだ。





群れのルール 群衆の叡智を賢く活用する方法

群れのルール 群衆の叡智を賢く活用する方法

  • 作者: ピーター・ミラー
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2010/07/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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