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『MORI Magazine 作家・森博嗣が雑誌をつくると、こうなる。』 [☆☆]

・人は、自分が好きな人の言うことはしっかりと理解しようとする傾向があります。だから、キャラさえ好きになってもらえば、どんな嘘でも通してしまえるようになるでしょう。

・被害者についても、加害者についても、どんな人物だったかを公開しないこと、つまり、物語にしてしまわないことに、抑止効果があるはずです。

・道理が知りたい、教えてほしいけれど誰も教えてくれない、教えてくれるのはその名称だけです。理由や理屈は、誰も知らない。

・大人の権力欲のようなものが、子供の拙い方法で具現化されるのが苛めです。動機が大人なのに手法が子供なのですね。

・学校の試験が「知っている」ことで点数をつけるから、多くの人は、「わからない」ものに出会うと「知らないからだ」と考えてしまう。こういう人間は、何でも知っているAIをもの凄く恐れることになるだろう。

・問題の第九条には、戦争放棄が謳われているのだが、そこには、「戦力を永遠に放棄する」と記されている。改憲が認められていることと、「永遠に」と記されていることが、そもそも矛盾しているのだ。憲法の中に矛盾があるのだから、まずは、これを正す必要があるのではないか。

・話が人の命に及ぶと、何故か綺麗事しか言えないのが常というもの。

・「こんな凄いものを、どうやって作ったのだろう?」というのが、つまりは神の業なのだ。これこれこんなに苦労して時間をかけ、何度もやり直して、奇跡的にここへ行き着いた、などという無粋な説明は、神らしくない。

・経費で落とせるなら、使わないと損だ、という感覚が、日本という会社の社員に蔓延している。

・世話になったり、借りのある人間に従うわけではない。むしろその逆で、そういった対象には、尊敬の念を抱かない、憧れない、言うことをきかない。

・モラルは、人間に生来備わっているものではない。教えられて身につく。教えてもらわなければ、野生のままだ。

・一般名詞を考えるのが作家に求められる能力といえる。

・最近は、はたして「think alone」だろうか、という人が大勢いるようだ。「考える」というのは一人の活動であるはずなのに、何故か、独自に考えることを拒み、あるときは、そういった独自の考えを排除しようとする。

・舗装された道がなければ、自動車はほとんど使い物にならないということである。乗り心地だけではなく、エネルギィ的に効率が悪すぎる。



MORI Magazine

MORI Magazine

  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2017/07/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2017/07/23
  • メディア: Kindle版



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