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『努力不要論』 [☆☆]

・脳の、とくに神経の配線の部分はほとんど脂肪でできています。無謀なダイエットをすると、脳も痩せてしまいます。

・「がんばる」というのは、自分を冷静に見つめる目を失わせるものであり、努力そのものが楽しくなってしまうと、他のことが考えられなくなってしまう傾向があります。

・努力教の努力信仰というのは、結果が出るか出ないかわからない、あるいは、出ないとわかっているのに、努力すれば何とかなるのではないかと、理不尽な期待をする非合理的な精神のことです。

・役に立つことしかしない人間は家畜と同じ。

・そもそも、役に立つネジになるための努力は誰にでもできます。目的が明らかで戦略も多く示されているのですから、実行すればいいだけ。本当に難しいのは、役に立たない部分をリッチにしようとする努力です。

・ワーキングプアだといって嘆いている人たちには特徴があります。それは、働いたらその分だけ誰かから給与としてお金がもらえる、という発想で働いている点。

・格差社会だ、ワーキングプアだと騒いでいる人たち、あるいは当人は、実際に貧困だというよりも、発想力が貧困なのではないでしょうか。

・格差がある、という言葉で大衆を煽りたてる人が後を絶たないのは、大衆がそれに騙されやすいという性質を持つからです。選挙で得票数を伸ばしたい政治家、本を売らなければならない文化人はそれを巧みに利用することがあります。

・もともとの能力が低く、しかし努力に努力を重ねてのし上がってきた、という人は他人の才能を見抜いて潰しにかかってくる傾向が強い。

・才能のない人というのはこの世に存在しません。ただ、自分に何ができるのかがわかっているかいないかの差があるのです。

・世界は必要としていないのに、限界を乗り越えてオーバースペックな半導体を作り続けてしまうとか、減反政策をしているのに収量の多い米を作るという努力はやっぱり努力中毒のひとつの現れではないかとも思えます。

・意志力の強い人弱い人の差というのは、「ヒトという生き物はそもそも意志が弱い」ということを知っているか知らないかという差です。

・脳の全体の大きさとしては、ホモ・ネアンデルターレンシスのほうが大きいのですが、前頭葉については現生人類のほうが大きい。この前頭葉の大きさが、ホモ・サピエンスの特徴です。

・本というのは手軽に多くの経験が楽しめる、とても便利な装置なのです。

・努力信仰の人は、むやみに努力をし続ける快感に溺れ、「努力をしない努力」をしていない人がほとんどではないでしょうか。

・人の褒め方にはコツがあります。ジョハリの窓という自己開示のモデルがありますが、「自分では気づいていないが、他人が気づいている」というところを探して褒めるといいのです。

・僕を見ていてくれた、見抜いてくれたからこの人のためになんかしよう、自分1人では小さな人生しか生きられないけれど、「この人について行ったら自分の才能を生かせるかもしれない」と思わせる力が、優れたリーダーには必要です。



努力不要論――脳科学が解く! 「がんばってるのに報われない」と思ったら読む本

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  • 作者: 中野信子
  • 出版社/メーカー: フォレスト出版
  • 発売日: 2014/07/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



努力不要論

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  • 出版社/メーカー: フォレスト出版
  • 発売日: 2014/07/20
  • メディア: Kindle版



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