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『オードリー・タン 自由への手紙』 [☆☆]

・ドラえもんこそ、支援AIのモデルかもしれません。社会になじみ、うまくやっていけるように、手伝ってくれる。

・その世界のさまを知ろうという意思を持たなければ、見えないこと。実態を報じるラジオやテレビの番組を選び、その時間にチャンネルを合わせないかぎり、格差や不平等には知らん顔ができました。

・格差を系統的に減らそうと思うのなら、単独で行動するのではなく、ハッシュタグという「声」を出し、広げ、巻き込んでいくことです。

・「自分は持たない者である」という感覚から生まれるのは、不安です。「十分にないかもしれない」という感覚からも不安が生まれます。その不安が膨れ上がったときに、パニックが起きます。

・大人が子供に対して、大人のように振る舞うことを期待していると、子供は期待に沿うべく育ちます。反対に、大人が子供を赤ちゃん扱いすると、相手もその期待を満たす行動をとるようになります。

・ハッシュタグで見つけるべきは仲間であり、決して敵ではないはずです。

・今は、ハッシュタグがたいていの政治家よりも多数の市民を動かしており、市民たちはお互いのハッシュタグに対して親近感を覚えています。

・政治家が国民と向き合うのは選挙のときのみで、しかも代表の更新は4年ごと。こんなに狭い帯域では、インターネットのアナログ回線でのろのろと少しずつデータを送っているようなものです。大多数の国民の必要十分には程遠いでしょう。

・「ハンコ問題」とは、実はハンコではなく「紙の問題」です。紙に押印しているからウェブ上でのやり取りが難しく、テレワークなどにそぐわないという視点も必要です。

・日本について言えば「モノリシック(monolithic)」、つまり「一枚岩の文化」でしょう。だからこそ、他者を受け入れられず、自分とは異なるものがいると対立してしまうという話も聞きました。

・車椅子だけでなくさまざまな障害がある。ニューロダイバーシティ(神経学的多様性)がある人々を、分け隔てなく、みな同じ市民として考えられるようになりました。

・日本人は「改善」の人々。新型コロナウイルスがカタリスト(触媒)になり、テレワークはあっという間に広まりました。日本人は大きく変えることは苦手でも、いま働いている会社を適応させるという「改善」がとても上手です。



オードリー・タン 自由への手紙

オードリー・タン 自由への手紙

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/11/18
  • メディア: Kindle版



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