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『これからの世界をつくる仲間たちへ』 [☆☆]

・大事なのは英語力ではありません。コンピュータが翻訳しやすい論理的な言葉遣いが母語でちゃんとできること、つまりそのような母語の論理的言語能力、考えを明確に伝える能力が高いことのほうが、はるかに重要です。

・英語はプログラミング言語の一種だと思って、練習して使いこなせるくらいが丁度いい距離感のように僕は感じています。

・大事なのは、算数を使って何をするかということ。だからそれと同様に、プログラミングができるだけでは意味がない。

・コンピュータと人間が相互に補完し合ってそれ以前の人類を超えていく時代だからです。お互いにできることを示さねば、片側に吸収されてしまうのです。

・古くからある「映像の世紀」のビジネススタイルとして、発信者とフォロワーを分けることで搾取の枠組みを作る。

・専門性がないがゆえに自慢するものが「人脈」か「評価されない活動歴」「意味のない頑張り」程度しかないことです。意識だけが高く、そして高い意識を評価されない。

・コンピュータになくて人間にあるのは、「モチベーション」です。コンピュータには「これがやりたい」という動機がありません。

・何かに対する強いモチベーションのない人間は、コンピュータに「使われる」側にしか立てません。

・力ずくでなんとかなるものは、すべてコンピュータにやられる。

・人間が「人工知能のインターフェイス」として働くことが多くなるでしょう。必要な情報は人工知能に与えてもらい、それを顧客に伝えるインターフェイスの部分だけを人間が担当するのです。

・教科書を読んで勉強するのがホワイトカラーで、自分で教科書を書けるぐらいの専門性を持っているのがクリエイティブ・クラスだと言ってもいいでしょう。

・リベラルアーツ=教養課程は、ジェネラリストのホワイトカラーを育てるには有用な教育でした。しかしこれからは独自の専門性を持つスペシャリストの時代です。

・「意識だけ高い系」の学生たちの多くは、何十万部も売れている自己啓発書やビジネス書を読んで、他人と違う「意識」を持ち、高尚なノウハウを身につけたつもりになっています。

・いまの資本主義社会は物理的リソースではなく「人間」最大の資本ですから、シェアできない暗黙知の持ち主が大勢いる会社が強い。

・僕は「人間とコンピュータはどちらがミトコンドリアなのか」という疑問を抱いてきました。

・ウィキペディアや「ヤフー!知恵袋」みたいなページですぐ「答え」が出てきたら、その答えを知って満足する以前に、自分が抱いた疑問自体を反省しなければいけません。なぜか。ウィキペディアに答えが書いてある問いが浮かんだということは、その疑問の持ち方そのものにオリジナリティがない証拠だからです。

・思考体力の基本は「解釈力」です。知識を他の知識とひたすら結び付けておくこと。

・どんなに英語が流暢でも、解釈が低レベルで説明が下手なのでは、話を聞いてもらえない。重要なのは語学力ではなく、相手が「こいつの話は聞く価値がある」と思えるだけの知性です。

・「ワーク・ライフ・バランス」は、時間を切り売りする人の考え方。

・時間を切り売りする仕事を選ぶと、人生は「お金を稼ぐ時間」と「休む時間」に分かれます。すると、いわゆる「ワーク・ライフ・バランス」を考えざるを得ません。

・70億人を相手にすれば、どんなにニッチな問題でも大きな価値を生むことができるのです。



これからの世界をつくる仲間たちへ

これからの世界をつくる仲間たちへ

  • 作者: 落合 陽一
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2016/03/28
  • メディア: 単行本



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