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『動画の文法 トップ・プロが教える「伝わる動画」の作り方』 [☆☆]

・ルールというものは「破ってもいい条件」が整った時にだけ、破ることができます。つまり「ルールを破るためのルール」があるのです。

・基本形を知って初めて、それをアレンジした「まちがっていないバリエーション」を作り出すことができるのです。

・「退屈な(見せる意味がない)部分を切り落とす」、これが1番目の編集の目的です。

・シーンとは大きなストーリーの中の一番小さな起承転結の1セット。

・基本文法:動作の主、動作、対象という順番になる。

・小さなころからおいしいものばかり食べて育った子供は舌が肥えていて、まずいものには自然に手を伸ばさないようになります。感性とはもって生まれた天賦の才などではなく、良いものだけが持つ一種の特徴やパターンのようなものを、良い経験を長年積み重ねることによって体が覚えたもの。

・「これを伝えたいんだ」とか「こう見せたいんだ」といった「意思」がない映像は、ただ写っているものを見せているだけの、つまらないものにしかなりません。

・「言わなくてもわかるだろう」はたいてい相手は「言われなきゃわからない」のです。

・あまりにも気にしすぎて、あれもこれもどれもそれも、になるのが人というものです。それでも「過ぎたるは足らざるよりはマシ」なんです、コミュニケーションでは。

・人間は、ある動画に興味を持ち、見てみようと思って再生を始めてから、先を見るかどうかを内容で判断するまでには、およそ17~18秒かかるということが報告されています。CMが15秒である理由もここにあります。

・ストーリーとは「変化とその過程」です。まず、「最初の状況」があり、主人公が登場し、「事件」が起きて状況が変化します。状況が変化すると、そこに「変化した後の状況」ができます。

・「状況」があるだけではダメで、ストーリー的な決着=オチがないとエピソードになりません。

・みんながやっていないから新しい? みんながやっていないのは思いつかないからではなくて、やったらバカだからやらないだけです。

・日本の放送局で、見ているのは日本人ですからね。英語で言うとカッコいいですか? その感覚が30年以上は遅れていると思うのですが。

・巷で「標準語」とか「共通語」などといわれている言葉は、NHKがラジオ放送の全国放送を始めるにあたって作った「放送用語」が民間に浸透したものであって、「正しい日本語」というわけではなくあくまでも「放送用の言葉」です。

・東京の言葉は「江戸弁」ですが、今ではしゃべれる人はほとんどいません。一番標準語の犠牲になったのは「江戸弁」なのです。

・標準語は東のイントネーションを基に、東西の単語をかき集めてごっちゃにしたものです。たとえば「きれい」は東の言葉、「美しい」は西の言葉です。

・最近は「患者様」とか「○○様」と呼ぶのが広まっているのだそうです。どうやら、どこぞの大病院が研修をした際にマナーの先生にそう指導されたのが始まりらしいのですが、もしそうだとしたら医者と患者の関係を商人と客の関係と混同しているのでしょう。

・最近のテレビはやたらテロップがたくさん出ています。テレビを点けて文字だけを読んでいるのなら、ネットのサイトを見た方がマシですよね。だから多くの人がテレビを見るのをやめて、ネットへ行ってしまったのでしょう。

・テロップは何秒くらい出すべきか。「黙読で3回読める時間」というのがNHKのルールです。

・見知らぬ相手にゴミを黙って押し付けたって、絶対にもらってはくれませんよね。それと同じで、あなたが一方的に伝えたい情報などは視聴者にとっては必要のないもの=ゴミなのです。だから受け取ってもらいたければ、その情報がいかに価値があるものなのか、つまりゴミではないんだということを先に説明する必要があるのです。

・記録とは記憶を呼び起こすためにあるものです。

・プロの世界では「空気の色」は照明さんが作るものです。アマチュアに動画や写真がイマイチイケてないのはすべて照明の腕の違いです。

・プロの写真家というのは、写真を撮るのがうまいのではなく、光を作るのがうまいのです。



動画の文法 ~トップ・プロが教える「伝わる動画」の作り方

動画の文法 ~トップ・プロが教える「伝わる動画」の作り方

  • 作者: 神井 護
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2022/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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