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『養老先生、病院へ行く』

・統計的データを重視する医療は、確率の低いケースを、ないものと見なすことにもつながっていくのです。

・三人称の死体とは、アカの他人の死体。

・三人称の死ではそれが数字に置き換えられてしまいます。

・猫なんて役に立つことはほとんどなくて、迷惑をかけるだけの存在です。でも、多くの人が迷惑をかけるだけの存在を必要としているのです。

・古い歴史がない社会では、不老不死の研究を科学者が大真面目に取り組んでいるのです。臓器移植が南アフリカで始まったのも古い歴史のない社会だからです。

・コロナ以前から、人間関係が希薄になってきていることは確かでしょう。それは人口が増えすぎたことも理由の1つです。

・日本人のヘルスリテラシー(健康や医療に関する情報を正確に理解し活用できる能力)が低いということです。

・猫の年齢を人間に換算する方法があります。生後1年で猫は成人するので、1歳を人間の18歳とします。その後は年に4歳ずつ歳をとる計算になります。例えば、5歳の猫なら「18+4×4=34歳」となります。

・「医原病」ということを言ってますね。医療が原因の病気という意味ですが、血圧の基準値を下げることによって、新たな病人が作り出されます。

・政治にしても、自分の想像力やリサーチ力を使って自分の力で理解しようとする人が少ない。わざわざじっくり考えなくても、スマホの中を探っていけば、他者の発言に自分が同調できる考えを見つけることが簡単にできる。

・動作の切り替わりが自分の主観と合わなくなってくるんですね。若いときは、ある動作を次の動作に移すなんて、何の問題もなくできるでしょう。歳をとると、それをいちいち意識しないとできなくなってしまう。



養老先生、病院へ行く

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  • 出版社/メーカー: エクスナレッジ
  • 発売日: 2022/11/24
  • メディア: Kindle版



養老先生、病院へ行く

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  • 出版社/メーカー: エクスナレッジ
  • 発売日: 2021/04/08
  • メディア: 単行本



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『13歳からのアート思考』

・「鑑賞」のためというよりも、作品情報と実物を照らし合わせる「確認作業」のために美術館に行っていたようなものです。

・じっと動かない1枚の絵画を前にしてすら「自分なりの答え」をつくれない人が、激動する複雑な現実世界の中で、果たして何かを生み出したりできるでしょうか?

・「アーティスト」は、目に見える作品を生み出す過程で、次の3つのことをしています。①「自分だけのものの見方」で世界を見つめ、②「自分なりの答え」を生み出し、③それによって「新たな問い」を生み出す。

・作品の「背景」についての情報を受け取ると、多くの人は、あたかもそれが唯一の「正しい見方」であるかのように、「なるほど、そういうことか。覚えておこう」と思考をストップさせてしまう。

・きっと彼は、残された「一輪の朝顔」を手掛かりにして、それらが庭に咲き誇っていた様子を想像したのではないかと思います。そうやって生み出された「想像上の庭」は、実際に朝顔が咲いていた「現実の庭」よりも、はるかに奥行きの深いものであったかもしれません。

・デュシャンはこの作品によって、アートを「視覚」の領域から「思考」の領域へと、完全に移行させたといってもいいでしょう。

・利休は《黒楽茶碗》から「視覚で愛でることができる要素」をあえて排除し、「視覚」ではなく、「触覚」で楽しむ茶碗をつくろうとしたのではないか。

・作品の「美」を視覚で愛でることだけが、アート鑑賞のあり方なのだろうか? 「思考」や「触覚」を使って味わう鑑賞があってもいいのではないだろうか?

・アート思考は、過去に存在した「正解」に左右されることなく、「自分だけのものの見方」を通じて、「自分なりの答え」を探求する営みです。

・正解を導くだけの人、問いそのものを生む人



「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考

「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考

  • 作者: 末永 幸歩
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2020/02/20
  • メディア: Kindle版



「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考

「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考

  • 作者: 末永 幸歩
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2020/02/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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