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『「交渉上手」は生き上手』 [☆☆]

・うばい合えば足らぬ。わけ合えばあまる。

・自分に「どうしてもほしい何か」があるわけでもなく、相手の言っていることをことごとく「ノー」と言って突っぱねる。彼らの頭の中には歩み寄ろうとか、話し合いやコミュニケーションをとろうという考えはない。その人が何を利益として得られるのだろうか。

・あなたが家を売りたい気持ちが強ければ強いほど、あるいは家を売らなければいけない必要性に迫られていればいるほどバーゲニングパワーは弱くなり、反対に相手のバーゲニングパワーは強くなる。

・おしゃべりな人と寡黙な人とどちらが交渉しやすいかというと、おしゃべりな人との方が交渉しやすいのは明らか。おしゃべりな人、弁の立つ人は、しゃべりすぎるためにしばしば自分の弱点を言ってしまいがち。

・人間というのは、自分はほしくないのに他人がほしいと言ったらほしくなる性向がある。

・人にとられて悔しいという、この気持ちを少し捨てると交渉上手になれる。

・性善説・性悪説でなく、性弱説。

・獲得目標があって、目標達成のために戦略をどう組むのか具体的に考える。

・弁護士は裁判官を説得するのが商売である。相手方弁護士が何を言ってもかまわない。

・「問い」ほど、向こうにとってイヤなことはないからだ。相手は、「あなたは間違えています。絶対に違います。そうではなくて、こうなんです」と言われるよりも、「こういうことは、どう考えたらいいんでしょうか?」と言われる方が怖い。自分の方に説明する責任が生じたような気がするからだ。

・日本の相撲は狭い丸い土俵の中で行う。そのため、押して、押して、押し込め、押さば押せ、引かば押せとなる。しかし、モンゴル相撲は広い大地全体が土俵となる。押しても引いても土俵の外に相手を押し出すことはできない。世の中も、モンゴル相撲と同じ。土俵は広大なのである。

・ポーカーフェイスというのは表情が動かない能面のようなものではなく、顔を見ていても何を考えているかわからないというのが、正しいポーカーフェイス。

・怖いのは「恨み」とか、「嫉み」とか、「妬み」とかという、「○み」というもの。

・人間は脅しに対しては、嫌悪感が強い。脅されたというだけで、人間関係やコミュニケーション自体が悪くなる。

・理屈だけで話がつくなら交渉はいらない。人を動かすには理屈だけではなく、感情に訴えることが大事だ。



「交渉上手」は生き上手 (講談社プラスアルファ新書)

「交渉上手」は生き上手 (講談社プラスアルファ新書)

  • 作者: 久保利 英明
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/04/21
  • メディア: 新書



タグ:久保利英明
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