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『ヘヴンズ・ルール3 月光の轍』 [☆☆]

・あいつらは他人の権力の下でしか生きられないような連中ばかりだ。親分がダメになったとあれば、ほとぼりが冷めるまでどこかに身を隠したがるのが習性みたいなものさ。

・彼にとってこの街は、最高ではないが悪くもない、そういう場所だ。何も考えずに生きていくには面白い場所だし、退屈することもない。

・この先どうなるかなどということはまるで見えないが、すでに一度は人生を捨てた彼にとって、それはさほど大きな問題ではなかった。

・いつも言ってるでしょ。言葉だけのお礼なんていらないの! 恩に感じてるんなら、さっさと終わらせて代金を払ってよね!

・過去にすがって生きるのがどのくらい惨めなものかは分かってるわさ。

・世界中の政府や団体というヤツは、常に何らかの形でゴミ捨て場の存在を求めているものだ。どんな騒ぎを起こしても、この街がある種の治外法権のような形で存在し続けていられるのは、そうした巨大勢力同士の思惑をすりあわせ、ぎりぎりのバランスを保っているからに過ぎない。

・居場所を探してさまよい続けているんですよ。こうじゃない、こんなんじゃない、もっと自分らしく生きられる方法が、場所がどこかにあるんじゃないかって。

・誰かに認めて欲しいんじゃないですか? 言って欲しいんじゃないですか? 「おまえのいるべき場所はここだ」 「おまえのやるべきことはこれだ」
「それでいいんだ」 「おまえは正しい、間違ってなんていないんだ」って!

・大勢の仲間と共に抹殺を計った――そこまでは構いませんよ。弱肉強食を否定できるほど、この街の住人は聖人君主じゃありませんから。



ヘヴンズ・ルール〈3〉月光の轍 (角川スニーカー文庫)

ヘヴンズ・ルール〈3〉月光の轍 (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 後池田 真也
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2000/03
  • メディア: 文庫



タグ:後池田真也
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