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『道端の経営学』 [☆☆]

・たとえばピントは、1970年代に200万台以上を売り上げた。欠陥車という評判にもかかわらず(あるいはそれゆえに)、今でもコレクターの間で人気が高い。

・全米のいろいろな店や企業を回って気づいたのだが、どうやら成功するスモールビジネスの経営者は、みな決まってポロシャツを着るらしい。

・誰も友だちのいない新しいサイトに登録したい人はいない。だからこそ新規参入者は、ネットワーク効果という難しい問題に直面する。ユーザーを引き寄せるためには、まずはユーザーが必要だからだ。

・買い物客で賑わうモールに私たちが出かけたいのは、他の客がたくさん集まるからではない。大勢の買い物客が、いい店を引き寄せるからである。

・小さな店や企業はたいてい、価格だけでは競争できない。価格で競争して利益を出せるのは、その市場で最も低い価格を提供する企業だけである。

・顧客が望まない要素やサービスは省かなければならない。コストの無駄だからだ。

・どこの企業もすべての顧客を喜ばせようとしすぎなのだ。だがそれでは効率が悪い。

・自分を「ケチ」だとは思っていないが、経済学者が使う「価格感度が高い(プライス・センシティブ)」という遠回しな表現には同意するに違いない。

・大きな効果があるのは、小さなローカル誌ですね。広告の掲載料も手頃な上に、私が食い込みたい地元のコミュニティを──ごく狭い範囲の地域を──ターゲットにしています。

・経験財にとって、ブランドとは他の消費者の経験から直接、生まれる評判なのである。

・ここでは、まだ幼い生徒には芸を教えます。ですが、だんだん上級生になるのにつれて、ネットワークのつくり方や自分の売り込み方、相手に悪い印象を与えずに連絡を取り続ける方法などを教えていきます。

・何のために打ち上げパーティに参加するのか。次の仕事を取るためです!

・交渉結果を決定する重要な要素は、お互いの次善の選択肢である。どんな契約でも、双方にとって次善の選択肢以上に望ましい結果でなければならない。

・結局、誰を雇うかという問題だよな。それ以外がどれほどちゃんとできていても、雇う人間を間違えてしまえばそれで終わりだ。

・だがハードルを高くすれば、求めてもいない干し草の数を減らせる。経営者や人事担当にとって最も困るのは、干し草の数が増え、針をますます見えにくく、探しにくくすることなのだ。

・少しでも安い従業員を探せばいいというものでもない。なぜか? 金を惜しめばそれなりの人材しか集まらず、最低賃金の従業員では満足に仕事をこなせないからだ。その一方、雇用主は最も生産性の高い従業員をほしがっているわけでもない。有能な人材を雇うのは高くつくからである。

・「例えば刑務所では催涙ガスを用いますね。受刑者をコントロールするために化学物質を用いる際に、風向きを確かめる必要があるからです」刑務所に入った経験のない我々三人は、あの映画のなかで吹き流しが使われる場面があったかどうか、必死に思い出そうとした。

・最も熱心な従業員は、のらくら者の亭主と別れ、子供を抱えて働くシングルマザーですね。夜間シフトを募集しても、シングルマザーはうちでは働いてくれません。ところが夜勤の募集に集まってくるのは、三下り半を突きつけられた、のらくら者の元亭主のほうです。だからシングルマザーが働ける時間を提供すれば、優秀な従業委が集まります。

・公正労働基準法は、最低賃金を時給7ドル25セントと決めているが、チップ収入のある従業員は、それを下回る2ドル13セントで雇っても構わないと明記している。

・この仕事で重要な点は、クルマの修理中に、整備士が新たな修理箇所を見つけ出す可能性である。

・経営者が望むのは、部下が自分で得た情報をもとに、もし経営者がその情報を知っていたら行なったに違いない意思決定を、部下みずから行なうことである。

・現在、C-17の積荷となる兵器にはGPS受信機が組み込まれています。兵器がC-17から運び出された際、これまではGPS信号を取得するのに数分もかかっていました。そこで我が社は、GPS信号をC-17の機体後部で中継することで、兵器のGPS受信機をつないだままにするシステムを提案したのです。これによって、機体から出されるとすぐに、シームレスに位置情報を追いかけ始められるのです。

・何かの用事で出かける時には、いつも店のロゴ入りTシャツを着て出かけます。たまには着たくない時もありますけど、Tシャツを「常設の広告」だと思えばね。

・経営には一般的な解はない。あるのは特殊解のみだ。「場合によりけり」だからこそ、場合に応じた「さじ加減」が大切になる。

・物事の本質を考える論理的な思考は、注意の産物だ。いくら情報があっても、そこに注意を振り向けなければ、思考は生まれない。



道端の経営学  戦略は弱者に学べ

道端の経営学 戦略は弱者に学べ

  • 作者: マイク・マッツェオ
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2015/02/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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