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『Ank:a mirroring ape』 [☆☆]

・大学は善で、民間は悪という科学研究にありがちなレッテルを貼られる。

・AIはレゴの完成図だろうと、透視図だろうと完璧に描ける。ロボットアームを使って、すばやく組み立てることもできるだろう。だが「今日はレゴで遊んでみよう」とは絶対に思わない。そうプログラムされていない限り。

・対象が将棋にしろ、レゴにしろ、AIには基本的にわけがわかっていない。

・ネガティブな面での見解が一致しているというのは、問題の本質も非常によく似ているということだ。

・友好度は知能と比例する。

・チンパンジーをリラックスさせる部屋は、ときとして人間の幼児の遊戯室と変わらない。そんな遊戯室でチンパンジーが楽しめるのは、彼らの知性が限界まで発達したとしても人間の二歳程度でしかないからだ。どれだけすぐれた個体もその先には進めない。

・チンパンジーにとっては立体パズルに取り組むだけでも、大変な知能を要する。何がゴールなのかを理解できなければ、パズルが決して完成しない。

・ただ詩が好きなだけの老いぼれさ。有名なものだけ、頭の中にコレクションがあるんだ。旅をするときにかさばらないから。

・「自撮り」という行為がある。その行為の中で、危険な場所に行き、より刺激的な自分自身の鏡像を手に入れようとして命を落とす、という事故が起きる。それらの人々は、戦地に赴いた報道写真家ではない。ただ、自分の鏡像を得ようとして、死に至るのだ。

・人は鏡に映った自分を見ているとき、その像が自分であり、かつ自分ではない、と同時に理解しているのです。どちらか一方はあり得ません。どちらか一方であれば、人は鏡を見ても、それが自分だとわかりません。もしくは、自分が写り込んだ鏡を、命懸けで守るはめになるでしょう。

・模倣ではなく、あたかも相手を映す鏡になったかのように、無意識のうちにおこないのが、ミラリングである。

・知性とは攻撃性の制御です。

・ありとあらゆる冷静な状況判断をはぶいて、原始的行動を脳に選ばせる緊急事態、それが恐怖だ。

・根拠(エビデンス)。科学的見地。どちらもそろっていない。それを提出できなければ、組織は沈んだ船のように動かないのもわかっている。

・日本の面積が、地球の全陸地のちょうど0.25パーセントなのです。



Ank: a mirroring ape

Ank: a mirroring ape

  • 作者: 佐藤 究
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/08/23
  • メディア: 単行本



Ank: a mirroring ape

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  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/08/22
  • メディア: Kindle版



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